【9月6日~9月8日セ・パ第40節展望】広島は25年ぶりVを本拠地で決められるか?
2016年9月6日~9月8日までの第40節、勝負のポイントはどこにあるか。
2016/09/06
セリーグ
1位・広島(12勝1分)-6位・中日(6勝1分)M4 マツダスタジアム
広島は優勝マジック4で今節を迎える。ホームでの3連戦とあって、ここで決めたいところだ。初戦の先発は左腕エースのジョンソンが上がる。野村と並んでセリーグハーラートップタイの13勝。中日戦の防御率は0.90と圧倒的な成績を残している。2戦目は薮田が先発しそうだ。前週は、福井が登板を回避し、薮田が緊急登板するも快投を見せた。3戦目は中5日で野村を登板させる。打線は、不動の1、2、3番の田中、菊池、丸がチャンスメークし、松山、新井、鈴木、エルドレッドら長打力のある打者たちが走者を還す、理想的な攻撃ができている。盗塁のみならず走塁レベルも、得点力も高い。最下位の中日が相手とあって、一気に決めたい。25年ぶりのリーグ制覇へ、鯉党も待ち焦がれているはずだ。
一方の中日は、現在6連勝と破竹の勢いを誇っている。胴上げ阻止へ、チームは一丸となっている。そんななか、初戦に先発するのがエースの大野だ。7月19日の対戦では4回11失点を喫したが、前回登板の広島戦では好投している。生粋の負けず嫌いの性格の大野からすれば、今日は、とてつもなく気持ちを高めて臨むに違いない。2戦目は吉見、3戦目はジョーダンと予想する。吉見は今季の広島戦は1試合の登板のみ。どのような投球を見せるのか注目したい。敵地0勝のジョーダンを迎えた3戦目、マジックが2以下なら、胴上げは避けられない。打線は先頭大島の出塁率が高く、森野、平田、福田らで還す。さらに堂上、杉山らの調子もいい。天候も心配されるところだが、下位に低迷し、胴上げを見るという最悪のシナリオは回避したい。
3位・DeNA(11勝)-4位・ヤクルト(7勝) 横浜スタジアム
CS進出天王山の戦いだ。DeNAはここで突き放して、一気に2位まで狙いたい。投手陣を中5日で回すスクランブル態勢で挑む。初戦の先発は、ヤクルト戦は今季3敗とやや心配の井納が上がる。2戦目は前回好投の三嶋、3戦目は中5日で石田が登板する可能性が高い。三嶋は今季初先発の前回登板で6回3失点(自責1)だった。初のCS進出にチームが盛り上がるためにも、ここは快投を期待したい。連勝中の石田はヤクルトとの相性もよく、同じく中5日で挑んでくる相手先発・石川との左腕対決に負けられない。打線は、やや調子を落としているが、1番の桑原と4番の筒香が何とか状態をキープしている。ロペス、倉本、梶谷らの復調を待ちたい。大事な3連戦、調子云々ではない。代打陣は、後藤らの出番が増えそうだ。
ヤクルトはCS進出に向けての大一番に位置づけている。初戦の先発は、由規が8月23日以来の登板を果たす。今季復帰して4戦2勝2敗、彼に課せられた役割は大きい。2戦目は小川が上がる。3試合連続で完投しており4連勝とフルスロットルで快投を続けている。3戦目は左腕エースの石川。今季、好投できていないが、ここ一番では役割を果たしたい。筒香、ロペス、宮崎のクリーンアップを苦手にしているがどう抑えるか。打線は、山田にいつもの振りの鋭さがないが、周りの選手がカバーしている。1番を打つことが多い坂口、バレンティン、心境著しい若手の西浦と打線に厚みがある。川端の復帰も心強い。真中監督がどういう決断を下すのか。“絶対に負けられない”3連戦だ。
5位・阪神(6勝1分)-2位・巨人(12勝1分) 甲子園
伝統の一戦といえど、注目度は低い。これほど注目されないこの対戦も珍しい。両チームのハイレベルな戦いを見たいものだ。阪神は今季甲子園で、巨人に0勝と恥をさらしている。少しくらいは意地を見せてほしい。初戦の先発は藤浪が上がる。不調から脱し切れていないが、相手が菅野とあって、彼の能力も幾分かは引き出されるはずだ。2戦目はチームで唯一2ケタ勝っているメッセンジャーが上がる。打線はかなり低調だ。高山、北條、中谷らが奮闘しているが、それに続く選手が出てほしい。ケガに問題がなければ、上本、鳥谷、原口に期待したい。菅野に土を付けたいところだ。
巨人は4連敗中で、この10試合1勝と絶不調だ。広島のマジック減らしに大きく貢献している。CSへ向けて戦力を隠しているのか、それとも本当に弱いのか。初戦がエースの菅野だけに、歯止めをかけたいところだ。そのエース菅野は、防御率1.89と抜群の安定感を誇っている。彼に2ケタ勝利を付けられないようだと、かなり問題だ。2戦目の先発は田口になるだろう。前回登板で連勝が途絶えた後だけに、踏ん張りどころだ。この1週間、捕手の小林への風当たりがやや強い。菅野と組ませた後、休ませるのも一つの手かもしれない。打線は首位打者・坂本のタイトル争いが気になるところだ。2位の広島・鈴木が猛追してきているところだけに、どう逃げ切りを図るか。