2015年に達成する選手も。12球団徹底調査、大打者の勲章・2000本安打「当確」は誰だ？【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』（イーストプレス刊）の著者でもある広尾晃氏。当ＷＥＢサイトでは、ＭＬＢとＮＰＢの記録をテーマに、週２回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は2000本安打達成の可能性が高い選手を調べてみた。
2014/12/19
和田の2000本達成は目前。坂本や山田、大島など期待の選手は多い
次にセリーグだ。
巨人は1000本安打以上が8人とズラリと揃う。金城、相川とベテラン2人を獲得して野手がダブっている。井端は控えであり、今後、オリックスの谷のように出場機会が減ると思われるので当確は打たなかった。阿部慎之助は一塁コンバートで出場試合が増えると思われる。高橋由伸もフル出場は難しく、年齢的にも厳しそうだ。坂本は26歳だが当確を打った。この年で1105本も打っている選手はいない。2500本も期待できるだろう。
阪神は全試合出場を続けている鳥谷がいる。あと389本。当然、当確を打つべきだが、海外FA権を行使しているので無印にした。怪我から復帰すれば西岡も有望。それ以上にマートンが外国人二人目の2000本安打の可能性がある。年俸の高騰がネックになりそうだが。
広島は阪神から復帰した新井がトップ。阪神ではポジションを失っていたが、広島では出場機会が増えると考えた。このチームには東出、栗原と昨年まったく出場しなかったベテランが2人いる。両選手ともに厳しいと思われる。それよりも若い丸、菊池に期待がかかる。
中日は当選者が二人。42歳の和田はあと15本、故障が癒えていれば来年4月のうちに達成するだろう。荒木、森野のベテランコンビも可能性はある。そして大島が今後どれだけ安打を増やすか注目したい。
DeNAはラミレス、中村紀洋らベテランがここ2年で抜けたために、実績のある選手が少ない。梶谷はリードオフマンになっていくのなら可能性はあろう。今年ブレイクした筒香に有をつけた。来季以降、梶谷・筒香が安打を量産すれば、将来的に2000本の可能性もありそうだ。
ヤクルトは1000本安打を打っている選手はいないが、才能豊かな選手が台頭してきている。特に若い川端、山田に期待。最多安打の山田は安打製造機になるだろうか。
野手の2000本安打に匹敵する投手のマイルストーンは200勝だ。本当なら「投手編」も作りたいところだが、当確はおろか有望を打てる投手もいない。200勝投手は山本昌を最後に「絶滅危惧種」になろうとしている。新たな指標が必要になるだろう。