復帰したバンデン、ベテランや伸び盛りの若手が続々一軍へ。ホークスV3へカギを握る筑後組
ホークスV3に向けて、二軍の筑後で調整してきた選手たちがいよいよ一軍で戦力となる時がきた。
2016/09/15
一軍で活躍を期待される選手が続々復帰
V3ロードまっしぐらだったホークスがシーズン終盤、大苦戦を強いられている。最大11.5あった日本ハムとのゲーム差もあっという間になくなり、13日に首位に返り咲いたが一進一退を繰り返している。
そんなチームに光が――V3へのカギを握っているのは、ファームで調整してきた筑後組の選手達かもしれない。
5年連続開幕投手を務めた攝津正。今季は多くを二軍で過ごしてきたが、今月11日、この大事な終盤戦に先発投手を任された。その女房役を務めたのが、約3カ月ぶりに一軍復帰した高谷裕亮。
7月6日に内視鏡による左膝の手術を受け、今月6日に二軍戦で実戦復帰をしたばかりだったが、「段階を踏んでの一軍……と言っている場合じゃなくなってきている」と自分のことよりまずチームのことを考えた。そして、このベテランバッテリーが、悪い流れを断ち切る貴重な勝利をもたらした。
高谷はこの日、バットでも貢献しお立ち台に上がった。
「一緒に二軍で頑張ってきたから、攝津に勝たせてあげたかった」
二軍暮らしで感じてきた様々な想いが込もった一言だった。これで、攝津は一軍で今季2勝目。バッテリー共に久し振りの一軍で、大事な1勝を掴み、V3ロードに希望を与えた。
一方、初登板から14連勝したバンデンハークも、ここに来て頼もしい復活。15日の全体練習から一軍に合流することが決まった。6月1日から出場選手登録を外れ、筑後で疲労回復や調整を続けてきた。「ホークスはすごく良いチームなので心配はしていない」と厳しい戦列を見守りながらも、「ハヤクウエデナゲタイ!オネガイシマス!」と早期復帰へ黙々と取り組んできた。
そして、今月9日のウエスタン・オリックス戦で先発し、ファームでの実戦復帰後最長の5回を投げ、3安打無失点。6奪三振に無死四球。
「まだ100%ではないにしろ、100%に近くなってきている。状態もいいし、試合を通してしっかり投げられたのが良かった」と話していたが、助っ人の出番は思ったより早く回ってきた。