CS争いの舵取り役・DeNA戸柱は隠れた新人王候補。数字以上に優れた特異な“捕手力”
セリーグはクライマックスシリーズ3位争いが佳境を迎える。CS制度がスタートしてから初めての進出を狙う横浜DeNAベイスターズ。その中心に社会人から入団した、ルーキー捕手がいる。
2016/09/17
セの新人王になる資格は十分にある
CS進出に向けて厳しい戦いがつづいているが、この終盤にあって、リリーフ陣の疲弊が目立ってきている。このような状況で、扇の要である戸柱には、何が求められるのか。光山コーチは以下のようにつづける。
「この時期大事なのは、ピッチャーをその気にさせて乗せること。うちのリリーフ陣は三上(朋也)にしてもヤス(山﨑康晃)にしても球種が少ないので、配球だけじゃ簡単には打ち取れない。ダメなときにでもいかに励まして尻を叩いて、気持ちを乗せることができるかが勝負になります」
リードばかりでなく危機的状況において投手のモチベーションを上げる存在になるなど、改めてキャッチャーの役割の多様さと複雑さに気づかされる。
最後に蛇足ではあるが一言。
確かに数字だけを見れば、阪神の高山俊同僚の今永など新人王にふさわしい選手はいるかもしれない。しかしながら、もしDeNAがCSに進むようなことがあれば、影での実績・貢献を鑑みて戸柱にその栄誉を与えてくれないものかと考えてしまうだが、さて果たして……。