パ覇権のカギを握る西武・雄星。プロ初の2ケタ勝利、絶好調の理由
パリーグの優勝争いもついに終盤。おそらく最後の最後まで目が離せない展開となる。今後の両チームの日程をにらむと、ライオンズ戦、特に菊池との対戦がポイントとなりそうだ。
2016/09/16
シーズン終盤にチーム状態を上げてきたライオンズ
パリーグの首位争いが混沌としている。
15日にソフトバンクが逆転し、首位を奪回。最終試合まで予断を許さないというのが実状だ。
両者の直接対決は、21、22日の2連戦(ヤフオクドーム)が予定されているが、そこでの決着はつきそうにもない。「10・2」「10・8」決戦など、この1戦でリーグの雌雄が決する戦いをみたいものだが、直接対決での決着には至らない可能性が高い。
そうなると、パの覇権を占うのは、当事者外の対戦成績次第になってくる。
両チームの今後の日程を見ていて興味深いのは、最後の1週間の間にともに西武との対決を控えているところだ。
8月の月間成績を14勝10敗のリーグ2位で切り抜けた西武の勢いは9月になっても衰えていない。もともと、攻撃陣はリーグ屈指の陣容を揃えている。前半は苦しんだ打線のつながりも、1番・金子侑司、2番・秋山翔吾という新時代のオーダーで少しの改善を見た。
その後に控える、大阪桐蔭トリオの浅村栄斗、中村剛也、森友哉にメヒアを加えたクリーンアップ、さらには栗山巧、「おかわり2世」の山川穂高、売り出し中の呉念庭と絶好調打線なのだ。
投手陣も、状態がいい。
開幕投手を務めた菊池雄星が故障離脱を挟んで9連勝。ルーキーの多和田真三郎も、8月11日の日本ハム戦でのプロ初完封を皮切りに2完投を含む4連勝中だ。本調子ではないものの、高いパフォーマンスを発揮したら怖い岸孝之と5回ならゲームを作れるウルフと面子がそろっている。
クライマックスシリーズに出場してくれれば、熱い戦いを見せてくれそうなくらいチームの状態はいい。シーズン最終盤に来て、対戦相手にとっては怖い存在となりつつある。
そして、この1週でカギを握りそうなのが菊池雄星だ。
というのも、通常なら、この5連戦の両方に先発することはあり得ないのだが、とある事情で、菊池が両方の試合に先発する可能性が出てきたのだ。