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“無双”スライダーが通用せず。成田翔が中日・小笠原、福浦とサブローから学んだ「ストレートの重要性」【マリーンズ浦和ファーム通信#29】

昨年甲子園で注目を集め、ドラフト3位で千葉ロッテマリーンズに入団した成田翔。しかしすべてにおいて力不足を痛感した1年目だった。

2016/09/16

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千葉ロッテマリーンズ



2年目の飛躍へ

「投手にとって生命線はストレート。それが良くないと他の球も生きない。それを磨いて、スライダー、チェンジアップの精度も上げたい。これから来年までにその課題に取り組んでいきたいと思います。そのために努力をするしかない。練習をするしかない。あの日、それをわざわざバットで教えてもらったのだと思います」
 
 今、成田はレベルアップした自分を作るために妥協なき日々を送っている。上半身、下半身、腕と3日に分けて週6回ウエイトをすることを日課にしている。休みの日も意識的にストレッチを行う。練習日は全体練習終了後もブルペンに向かい、フォームのチェックを繰り返した。これから宮崎県でのフェニックスリーグ、千葉県鴨川市での秋季キャンプとスケジュールは進むが、行うべき事は分かっている。直球を磨き、変化球の精度を上げて、来るべき2年目に挑む。

 9月1日。いろいろと気にかけてくれたサブロー外野手が22年間の現役生活に別れを告げる引退会見を行った。翌日、ロッテ浦和球場に現れた大先輩に挨拶をした。よく声をかけてもらった。助言をもらった。野手と投手。ポジションが違いながらも気にかけてもらったことがうれしかった。「お疲れ様でした。ありがとうございました」と頭を下げると、「期待しているよ。頑張れよ」と笑顔で握手を求められた。同じように高校を卒業してプロ入りして長い間、闘い続けた大先輩の言葉が心に響いた。いつか自分もマリーンズの引っ張れるような選手になりたい。自分に誓った。
 
 初めて味わった挫折。悔しさに包まれたプロ1年目がまもなく終わる。だが今は、不思議とそれらの日々を前向きに振り返られる自分がいる。いろいろな思いが交差した序章は終わる。周囲の大きな期待に応えるべく背番号「41」の長い伝説がここから始まる。

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