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若手投手陣は台頭。必要不可欠なルナに続く助っ人とベテランを脅かす若手野手の出現【ファンがつける、中日ドラゴンズ2014通信簿】

各球団のファンを代表して、担当ライターに今シーズンの通信簿をつけてもらう企画も残りわずか。第7回は、中日ドラゴンズだ。

2014/12/25

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 じつに28年ぶりの2年連続Bクラスに甘んじた中日ドラゴンズ。〝常勝ドラゴンズ〟の栄光は地に落ちた。それぞれのポイントはどうしても辛い点数になる。

チームを支えた又吉、祖父江、福谷、濱田の若手カルテット

【投手2点】
 ルーキーの又吉克樹と祖父江大輔、2年目とはいえまったく実績のなかった福谷浩司と濱田達郎。この4人がいなければ、チームは最下位に転落していたかもしれないし、来季に向けて希望を抱くこともできなかっただろう。特に、獅子奮迅の活躍を見せた又吉と福谷には、それぞれ5点満点を与えてもいいと思う。

 先発陣では、山井大介がセリーグ最多勝利と最高勝率、大野雄大がチーム唯一となる2年連続2桁勝利を挙げた。〝記録より記憶に残る選手〟の代表的な存在だった山井が、36歳にして見事な記録を勝ち得たことは感慨深い。だが、先発で及第点を与えられるのはこの2人のみ。6勝(7敗)の雄太は辛うじてセーフとして、あとは全滅と言っていいほどの惨状だった。

 中継ぎ以降のブルペン陣も同じだ。浅尾拓也、高橋聡文、田島慎二ら、実績のあるセットアッパーたちの完全復活はならず。〝鉄腕〟岩瀬仁紀もついに故障によって途中離脱した。

 本当に又吉、福谷、祖父江、濱田の4人がいなければどうなっていたことか。投手を発掘するドラゴンズのスカウト陣の目の確かさは称賛に値する。一方、来年以降も彼らが続けて活躍できるようにサポートしなければならない。首脳陣ならびに現場スタッフの責任は重い。今年67試合に登板した又吉を、ドミニカの ウィンターリーグでさらに17試合も投げさせたことは正直、疑問に感じる。

貧打のドラゴンズ、若手が台頭せず

【野手2点】
〝貧打のドラゴンズ〟は今年も健在。チーム打率はリーグ4位だが、総得点は最下位DeNAとわずか2点差のリーグ5位。ヒットは出るが点が取れない。「満塁はピンチ、ノーアウト満塁は大ピンチ」というドラゴンズあるあるを地でいく、ストレスのたまる打線だった。

 打力不足もさることながら、深刻なのは若手の台頭が見られないところだ。
 開幕4番に抜擢された平田良介もホームラン11本と寂しい数字に終わった。リードオフマンの大島洋平は打率こそリーグ4位だったが、ファンに活躍を印象づけるには至らなかった。レギュラーに定着できなかった堂上直倫、高橋周平らほかの若手選手もふがいない。

 若手が頼りなければ、どうしても和田一浩、森野将彦、荒木雅博らベテラン勢に頼ることになるが、彼らのスタミナが尽きる夏場にチームも失速。8月に7勝20敗という屈辱的な記録を達成してしまったのは、ベテラン頼りのチーム編成が大きく影響しているだろう。和田の故障による穴を誰も埋めることができなかったのも大きい。

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