オリックス最下位も福良監督続投。その決断の裏側【どら増田のオリ熱コラム#85】
昨年秋、オリックスの監督に就任した福良監督。チームは8月16日以降、最下位に沈んでいるが、福良監督の続投が決まっている。
2016/09/27
隙のない野球を掲げた1年目
球団から再建を託され監督代行から昨秋に就任したオリックス福良淳一監督。1年目の今季は、9月26日現在、借金が26。残り4試合で5位楽天とのゲーム差が6.0と大変厳しい戦いを強いられている。
就任会見では「隙のない野球」を目指すと語っていた福良監督だったが、失策数はリーグワースト2位の89。昨年の79をすでに上回っている。2014年に優勝争いを繰り広げた際に原動力となった投手陣も不調で防御率はリーグワーストの4.11。特に先発投手は防御率4.24と散々な成績でディフェンス面に大きな課題を残すシーズンとなっている。
しかし、球団はそんな福良監督に対して早い段階から来季の続投を要請。8月17日に続投が正式に決まった。今年は昨季とは異なって怪我人が多発したわけでもなかった。それでも成績が振るわなかった指揮官の続投を決める球団のその姿勢に、疑問を呈する声は少なくなかった。
その声は現実問題として受け止めなければならないだろう。
だが、今回の決定は、過去繰り返してきた、成績不振だけによる監督交代劇とは性質が異なっていることを忘れてはならない。
というのも、球団には描いているビジョンが見え隠れしているからだ。
それは、かつての西武やソフトバンクが壮大なビジョンを描き具現化していったのと似たようなものだ。