ホークス二軍、一番の成長株は育成・曽根海成。一軍練習参加を糧に、支配下選手目指す
レギュラーシーズン終了からクライマックスシリーズ・ファーストステージ開幕までの大事な期間、育成選手で唯一、ヤフオクドームの一軍練習に参加したのが育成3年目の曽根海成だ。
2016/10/16
悔しさをむき出しに成長
ところが、良い計算違いがあった。「まだ体もできてないし、早いかなと思ったが、曽根を燃えさせるために川瀬を使ってみようとなったんだけど、川瀬が思いのほか、守れたんだよね。それに打てるようにもなっていったから、曽根に本来の負けず嫌いさが出てきたよね」と指揮官はニッコリ。
曽根はそれにまんまとハマったように、「川瀬はいい刺激、アイツには負けられん！」と後輩の好プレーには悔しさを露わにした。安打数も競いあい、安打を放った試合後は、「よっしゃー！川瀬と3本差！」と喜びも素直。「1番に行くのは意識している」と朝、グラウンドにも一番乗りだったが、川瀬が二軍に定着するようになると、先を越された。「アイツまじ早い！」と仲良く早出対決も始まった。
川瀬は、「野球ではライバルだけど、曽根さんから学ぶことはいっぱいです。よき兄貴分ですね」とまっすぐな先輩と共に汗を流し、自らも充実の1年目を過ごした。
水上監督は言う。
「ファームは悔しさをむき出しにしていい場所」
悔しさをむき出しに、がむしゃらに闘ってきた曽根の背中は本当に大きくなった。背負う数字が小さくなる日はもうすぐかもしれない。支配下選手登録を勝ち取り、背番号を二桁へ――素直な喜びむき出しの笑顔が見られる日が待ち遠しい。