スプリットで勝負! ヤクルト待望の守護神候補・長身右腕オンドルセクの実力はいかに?
29日、東京ヤクルトスワローズがシンシナティ・レッズからFAとなっていたローガン・オンドルセク投手を獲得したことを発表した。ピッチングスタイルや投球内容には期待できる要素が多く、1年目から守護神としての活躍もありうる。
2014/12/30
ヤクルトの守護神として君臨できるか?
デビューから3年連続60試合登板、防御率3点台半ばを記録したものの、ここ2年は数字を落としており、特に今年は40試合登板(3勝3敗)で防御率5.49。登板数と防御率で自己ワーストを記録するなど表面的には悪い数字が目立った。
しかし前出の通りここ2年間でこれまで3~4%程度だったスプリットの投球割合が10%前後まで増えており、投球内容は大きく改善されている。
デビューからの3年とここ2年を比較してみると奪三振率6.13→8.91、与四球率4.07→3.00、FIP(実際の防御率よりも投手本来の力を反映しているとされる疑似防御率)も4.71→3.93と各数値ともに大きく向上しているのだ。
14年はBABIPが大きく悪化するなど近年の成績不振には運の要素も絡んでおり、15年はこれまでの揺り戻しも加わって予想以上の好成績を残す可能性もけして低くない。
表面的な成績だけでは下り坂と見られがちだが、投球内容を見るとアンドルセクは非常に楽しみな要素が大きい投手であることがわかる。
不安要素である速球もきれいなフォーシームは日本でのほうが通用するという楽観的な見方もでき、スプリットがハマれば1年目から守護神としての活躍も期待できる。まだ29歳とこれからの成長の余地も残されている年齢であることも大きい。
今年12球団ワーストの防御率4.62と崩壊したヤクルト投手陣、特に抑えはバーネットがあげた14Sがチーム最多、他にも秋吉、ロマンら計6人がセーブをあげるなど1年間固定することができずに苦しんだ。
1年目から守護神としての活躍も期待できるオンドルセク。クローザー不在が低迷の大きな理由となったチームにとってこれ以上にない助っ人になりそうだ。