巨人の隠し球、廖任磊は元阪神助っ人の門下生。台湾メディア「将来的にチームの守護神になりうる投手」
今年も大盛況で終了したプロ野球ドラフト会議。異色の経歴を持つ選手がズラリと揃う中、ファンを驚かせたのは巨人が7位指名した台湾出身の超大型右腕だった。
2016/10/21
武器は直球と奪三振能力
「第7巡選択希望選手――廖任磊(リャオ・レンレイ)」―-ドラフト会議開始から約2時間が経過した時、会場中にその名前は響いた。クライマックスシリーズで敗れ、来季への巻き返しを狙う巨人が指名したのは身長201センチを誇る台湾出身の右腕だった。誰もが予想できなかった選手の登場に驚きの声が挙がった。
リャオは最速154キロの直球を武器とする剛腕投手。変化球はスライダーやカーブなど5種類以上を操る。彼は岡山共生高校を卒業後、台湾の開南大学に入学し、アマチュア代表監督も務める郭李建夫氏(元阪神)の元で力をつけた。その結果、ピッツバーグ・パイレーツとマイナー契約を結ぶことになり、ルーキーリーグで2シーズンを過ごした。
日本球界関係者の目に留まったのは昨年のアジアウインターリーグでのことだ。リャオはアマチュアチームの守護神として10試合に登板し4セーブ、防御率1.50を記録した。当時、目立ったのは球速だけではない。特に注目されたのは奪三振能力だ。彼は12イニングを投げて20個の三振を奪った。これを評価するために用いられる「奪三振率(奪三振数×9÷投球回)」は一般的に7.5以上となると優秀の部類に入る数値だ。この基準値を遥かに超える15.00の成績を残した。
リーグ終了後、本人は台湾メディア『蘋果日報』の取材に対して「海外に自分を必要としてくれる球団があるかどうか。言葉の問題をクリアできているため、日本球界行きも視野に入れている」と自身の今後について話していたことがある。