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今季は阪神・原口文仁らがブレイク、過去にはチェン、バリオスらも経験。支配下→育成→支配下を行き来した選手

今シーズンのプロ野球界には、支配下選手から一度は育成選手になったが、再び支配下選手になって1軍でプレーした選手たちがいた。阪神の原口はプロ7年目にして初の1軍出場から一気にオールスター選手まで飛躍。オリックス園部もプロ初出場、初本塁打を記録した。

2016/10/23

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7年目の飛躍

 2016年度の新人選手選択(ドラフト)会議が20日に行われた。指名順で、オリックス1位に指名された山岡泰輔(東京ガス)から、楽天10位指名の西口直人(甲賀健康医療専門学校)まで、12球団計87選手が指名を受けた。
 

 
 続いて行われた育成選手選択(育成ドラフト)会議では、オリックス1位の張奕(日本経大)を皮切りに計28人が指名され、合計115人の選手がプロ野球の世界へ足を踏み入れる権利を得た。

 このようにドラフト会議と、育成ドラフト会議に分かれており、入団後の立場は全く違う。育成ドラフトで入団した選手は、まずは支配下登録選手を目指すことから始まる。
 
 しかし昨今では、各球団の事情やその選手の状態によって、支配下登録選手と育成登録選手の2つの立場を行き来する選手が増えている。本来の育成選手との目的とはかけ離れているという意見もあるが、そういう運用がされているのは紛れもない事実だ。
 
 特に今シーズンは、そうした選手の活躍が目立った。
 
 まずは阪神タイガースの原口文仁だ。2009年のドラフト6位で指名され、帝京高校から阪神に入団。当時の背番号は52だった。しかし、プロ入り2年間1軍出場なしに終わると、3年目に腰を故障し、シーズン終了後に育成契約へ変更。背番号も124となった。
 
 以降、育成選手としてプレーを続けていたが、今季から就任した金本新監督にその打力を高く評価され、4月27日に再度、支配下登録。背番号は再び2ケタの94番になった。登録当日に、代打で1軍初出場を果たすと、2打席目にプロ初安打を記録。
 
 その後も勢いは止まらず5月には打率.380を記録して、阪神の捕手としては田淵幸一以来となる月間MVP獲得した。オールスターゲームにも監督推薦で出場、2戦目に代打でタイムリー2塁打を放ったほか9回には同じ帝京高校出身の横浜DeNAベイスターズ山﨑康晃とのバッテリーも実現した。
 
 最終的に107試合に出場し、打率.299、11本塁打、46打点。3割こそ切ったものの、素晴らしい成績を残した。2軍で6年の経験を積んだ苦労人も、現在まだ24歳。来季も大きな期待がかかる。

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