黒田博樹は日本一で有終の美なるか? 日本シリーズでのプレーを最後に引退した男たち
第3戦に先発する黒田博樹は今季限りでの引退を発表している。過去にも日本シリーズを花道に引退した名選手がいる。
2016/10/25
日本一を決めて引退した投手は金田、東尾
広島東洋カープの黒田博樹が25日、日本シリーズ第3戦(札幌ドーム)に先発する。札幌ドームのマウンドは、05年6月14日以来11年ぶりということになる。
メジャーを夢見て海を渡り、昨季、再びカープのユニフォームに袖を通した黒田は、この日本シリーズでのプレーを最後に引退する。
日本シリーズでプレーし、引退した選手は過去に黒田以外にもいる。主な選手は以下の通りだ。
◆日本シリーズを最後に引退した主な選手
投手
69年 金田正一(巨人)
87年 江川卓(巨人)
88年 東尾修(西武)
打者
81年 松原誠(巨人)
81年 柴田勲(巨人)
86年 山本浩二(広島)
89年 中畑清(巨人)
03年 広澤克実(阪神)
05年 初芝清(ロッテ)
06年 新庄剛志(日本ハム)
15年 ユウイチ(ヤクルト)
※1 年代は引退した年
※2 ()内は最終在籍球団
日本一を決めて引退した投手には、金田正一と東尾修がいる。
69年の10月10日に通算400勝を達成した金田は、この年の阪急との日本シリーズが現役最後のユニフォーム姿となった。
金田は第2戦に登板したが勝ち星はつかず、第4戦にはリリーフで登板し、わずか6球で降板。この試合で引退を決意する。国鉄と巨人で活躍した伝説の左腕投手は、静かにマウンドを降りた。
西武の東尾は88年の中日との日本シリーズが最後の舞台となった。この年はシーズン6勝と7年ぶりに2ケタ勝利に届かなかった東尾は、日本シリーズではリリーフで2試合に登板し、1セーブを挙げている。
巨人の江川卓も最後のマウンドは日本シリーズだった。87年の日本シリーズ第3戦に先発した江川は、ソロ本塁打2本による8回2失点と好投したものの、敗戦投手に。チームは西武に敗れて日本一を逃す。
江川は引退会見で涙した。この年の9月20日、広島市民球場で法大の後輩にあたる小早川毅彦にサヨナラ本塁打を打たれたことが引退の背景にあった。また、入団4年目から抱えていた右肩の痛みも江川を苦しめ、翌年に完成した東京ドームのマウンドで投げることなく、憧れの巨人のユニフォームを脱いだ。