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【MLB】オールスターやタイトルと無縁も、黒田博樹がアメリカで評価された理由

10月18日、広島東洋カープの黒田博樹が今年限りで引退することを発表した。改めてMLB時代の黒田の成績は、安定度でずば抜けている。

2016/10/24

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各球団とエースと比較してもトップクラス

 10月18日、広島東洋カープの黒田博樹が記者会見を開き、今年限りで引退することを発表した。当然ながら、このニュースはアメリカでも報じられた。

 日本時代と違い、タイトルとアウォードだけでなくオールスター選出もなかったものの、黒田は2008~11年にドジャース、2012~14年にヤンキースで投げ、計7シーズンのうち2009年を除く6シーズンで、30試合以上に先発して180イニング以上と防御率3.75未満を記録した。2010~13年のシーズン防御率に至っては、3.40すら超えなかった。

 これらの数値だけでも、黒田が安定した働きを続けてきたことは十分にわかるが、他の投手たちと比べた時、それはどの程度のものだったのだろうか。

 引退発表を機に改めて調べてみたところ、2008~14年の7シーズンとも「30先発&180イニング以上かつ防御率3.75未満」を記録した投手は、フェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ)しかおらず、6シーズンも黒田とコール・ハメルズ(現レンジャーズ)の2人だけだった。

 黒田が投げた2008~14年でスパンを区切り、先発登板、イニング、防御率の数値は黒田に合わせているため、スパンもしくは数値を少し動かせば、黒田らとほぼ変わらない投手も出てくる。例えば、スパンを1シーズン前にずらして2007~13年で区切ると、ジャスティン・バーランダー(タイガース)の「30先発&180イニング以上かつ防御率3.75未満」は6シーズンとなる。スパンはそのままでも、防御率の条件を3.75未満から0.01上げて3.76未満にした場合、ジョン・レスター(現カブス)は6シーズンとなって黒田とハメルズに並ぶ。

 ただ、そういった投手たちを含めても、この時期のメジャーにおいて、黒田の安定度が先発投手トップ10に入ることは間違いない。しかも、フェリックスとハメルズのみならず、バーランダーとレスターも錚々たるエースだ。そのことからも、価値の高さは窺い知れる。

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