【MLB】オールスターやタイトルと無縁も、黒田博樹がアメリカで評価された理由
10月18日、広島東洋カープの黒田博樹が今年限りで引退することを発表した。改めてMLB時代の黒田の成績は、安定度でずば抜けている。
2016/10/24
歴代MLB日本人投手の中でも安定度が光る
もちろん、歴代の日本人投手のなかでも、黒田の安定度は際立っている。野茂英雄は1995~2005年と2008年にメジャーで投げたが、「30先発&180イニング以上かつ防御率3.75未満」は1996年と2002~03年しかなく、ストライキによって開幕が遅れ、シーズンが短縮された1995年の28先発、191回1/3、防御率2.54を加えても4度にとどまる。
その他の日本人投手は、2002年に大家友和、2013年にダルビッシュ有(レンジャーズ)と岩隈久志(マリナーズ)、今シーズンに田中将大(ヤンキース)が1度ずつ記録しているだけだ。前田健太(ドジャース)は32試合に先発して防御率3.48ながら、180イニングには4回1/3足りなかった。現在もメジャーリーガーであるダルビッシュ、岩隈、田中、前田のキャリアはこれからも続くが、黒田に追いつくにはまだまだ時間がかかる。
また、黒田はメジャー1年目の2008年とアメリカでのラストイヤーとなった2014年のどちらでも、「30先発&180イニング以上かつ防御率3.75未満」をクリアした。そのことを踏まえると、メジャーで投げるのがもう少し早いか、もう少し長くメジャーで投げていれば、安定した働きのシーズンはさらに増えていた可能性もある。
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