柳や京田らは即戦力の期待大。最下位も中日が大量指名による大規模な戦力の入れ替えを行わなかった理由
森繁和監督が就任した中日ドラゴンズは、2016年ドラフト会議で6名、育成1名を指名した。今年の狙いはどこにあったのだろうか。
2016/11/01
高校生であろうが、全員が即戦力
そして、5位では打撃にも将来性が感じられる藤嶋健人（東邦高）、6位で丸山泰資（東海大）を指名する。どちらも、この順位まで残っていたのが幸運だったが、裏を返せばどの球団も指名する決め手がなかったと言える。
藤嶋は1年夏から甲子園のマウンドを経験しているが、今年のドラフトで注目を集めた寺島成輝（履正社高→東京ヤクルト1位）ら“BIG4”と比較すれば体格は標準サイズ。丸山は3年春の日体大戦で首都大学リーグ史上2人目の完全試合を達成したものの、今春は右肩の炎症で思い描く結果を残せなかった。だが、1年生で甲子園に出られたり、完全試合を達成できるのは、何かを持っている証でもある。丸山も東邦高出身で、地元でプロのスタートを切れるのも格好のモチベーションになるはずだ。
こうして見ると、1位の柳から育成指名の木下雄介（徳島インディゴソックス）まで思い通りに、さらにバランスよく指名できており、フェニックス・リーグで成長を見せた若手とともに、大きな刺激になることは間違いない。
「高校生だって頭角を現せばどんどん使う。そういう意味では全員が即戦力。ただ、社会人出身だからと言って、簡単に一軍に定着できるほど甘くないのがプロの世界。その点では、どの選手にも見合った成長速度を考えている」
そう落合博満GMが語る若い戦力が、チームを変えるだろうと見込まれる2017年に向け、「育てるのではなく、自分で育つ選手を見極める」チーム作りが実を結ぶか。森監督の手腕に期待が集まる。
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