52年ぶり沢村賞のジョンソンの同期は華やかな顔ぶれ。2006年ドラフト組はカーショウらサイ・ヤング賞3人も
2016/10/31
NPB経験者ではバーネット、ミコライオも2006年ドラフト組
25年ぶりにリーグ優勝を果たした広島東洋カープにおいて、クリス・ジョンソンが立役者の一人であったことは間違いない。昨シーズンの防御率1.85(リーグ1位)に続き、今シーズンは2.15(2位)を記録し、外国人選手では52年ぶり2人目の沢村賞を受賞した。ポストシーズンでも、クライマックスシリーズのファイナルステージ第1戦で3安打完封を演じ、日本シリーズでは2先発して計12回2/3を1失点に抑えた。
ジョンソンは2006年のドラフトで、レッドソックスから1巡目補完・全体40位指名を受けたものの、メジャーでは2013~14年に計7試合(4先発)しか投げていない。開花したのは日本へ来てからだ。
実は、2006年のドラフトでプロ入りし、日本で活躍した投手は、ジョンソン以外にもいる。トニー・バーネット(10巡目・全体297位/現レンジャーズ)やキャム・ミコライオ(18巡目・全体531位)がそうだ。バーネットは2010~15年に東京ヤクルトスワローズで投げ、セーブ王を2度獲得した。ミコライオは2012~14年に広島で計73セーブを稼ぎ、今シーズンは東北楽天ゴールデンイーグルスで23ホールドを挙げた。
さらに、メジャーへ目を移すと、ジョンソンらとドラフト同期の投手には華やかな顔ぶれが並ぶ。ティム・リンスカム(1巡目・全体10位/現エンゼルス)、クレイトン・カーショウ(1巡目・全体7位/ドジャース)、マックス・シャーザー(1巡目・全体11位/現ナショナルズ)はサイ・ヤング賞に輝いた。3人もの受賞者を輩出しているドラフトは、この2006年と翌年の2007年しかない。
ドラフトからちょうど10年後に大活躍した投手も目につく。今シーズン、ザック・ブリットン(3巡目・全体85位/オリオールズ)はセーブ王を獲得しただけでなく、防御率0.54とセーブ成功率100%を記録した。アンドルー・ミラー(1巡目・全体6位/現インディアンス)はヤンキースとインディアンスで計70登板し、防御率1.45を記録。リーグ優勝決定シリーズではMVPを受賞した。
他にも、ミラーがヤンキースのブルペンで一緒だったデリン・ベタンセス(8巡目・全体254位)、ナックルボーラーとして台頭したスティーブン・ライト(2巡目・全体56位/現レッドソックス)、4年連続200イニング以上のジェフ・サマージャ(5巡目・全体149位/現ジャイアンツ)ら、2006年のドラフトでプロ入りした投手の成功例を挙げていけばキリがない。