【日本シリーズ第6戦~展望】王手・日本ハム、3番大谷の代役がカギ。広島は菊池の”打”を生かす仕掛けを
日本シリーズは、いよいよフィナーレを迎える。王手をかけた日本ハムか。ここから地の利を生かして、広島が逆転で日本一になるか。
2016/10/29
広島の足を封じて連勝した日本ハム
1球でシリーズの流れは変わるものだ。
第3戦の8回裏、2死1、2塁からの中田翔の左翼適時二塁打が流れを変えたといっても過言ではなかった。中田の一打も見事だったが、広島の左翼手・松山竜平の判断ミスがシリーズの趨勢を変えた。ここから日本ハムが息を吹き返し、3連勝につなげた。
とはいえ、シリーズは続いている。
果たして、どこで、誰が、流れを止めるのか、変えるのか。はたまた行き切るのか。
1勝リードしている分、日本ハムが優位だが、どのような結末を迎えるのだろうか。
もっとも、冒頭のプレーで流れが変わったとはいえ、日本ハムが第1、2戦で躍動した広島の足を封じたのも見逃してはいけない。
前回の展望でも取り上げたように、広島の足は盗塁のみならず。2塁からの1本で還る、1塁からの長打で生還するなどの走塁は見事だった。しかし、4、5戦目はほとんど生還できていない。
日本ハムにとっては、4戦目に野手陣がお見合いをしての右翼手・近藤健介の落球で1塁からの生還を許したプレーがあったにせよ、失点を最小限に抑えてきた。それが、4、5戦目の僅差の試合をものにできた理由と言えるだろう。
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