【日本シリーズ第6戦~展望】王手・日本ハム、3番大谷の代役がカギ。広島は菊池の”打”を生かす仕掛けを
日本シリーズは、いよいよフィナーレを迎える。王手をかけた日本ハムか。ここから地の利を生かして、広島が逆転で日本一になるか。
2016/10/29
目先の1勝目的に、広島に求められる果敢な攻め
となると、ここからは追いかける広島が何を仕掛けるかだ。
作戦、投手起用など、様々考えられるが、広島には果敢な攻めを求めたい。
第6戦目のカギを握るのは広島の打撃陣だ。この2試合はともに1得点ずつで、うち一つは失策によるものだ。打順は4番打者を相手投手によって変えるだけでも構わないが、作戦面は一考の余地ありだ。
ポイントとして挙げたいのが菊池涼介だ。菊池はこの5試合、19打数6安打1打点と当たっている。しかし、試合の序盤に田中が出塁すると送りバントという手堅い作戦を執るのが定石だ。これがきっちりとした広島野球ではあるのだが、負けられない6戦目からの2試合は果敢に攻めていきたい。
今シーズン、リーグ最多安打の菊池の“打”をもっと生かすことで打開を図っていくべきだ。ややもすると、上位打線で試合を決めるくらいで、良いかもしれない。
投手は、第6戦の先発が野村祐輔と発表されている。前回登板は6回1失点と好投したが、負けられない戦いの中では悠長なことは言っていられない。少しの流れも相手に渡さないくらいの気持ちで早めの継投を視野に入れたい。
第5戦の日本ハムがそうであったように、日本シリーズにおいては、投手のスクランブル起用が流れを変えるときがある。2008年の日本シリーズを制した西武は、岸孝之のカーブをうまく活用したし、2009年の巨人は内海哲也の精神性を使い、完全にはまった。当時の指揮官たちは、相手打線の特徴を見抜いた起用した。
大谷翔平が代打で出場の際には、第4戦の先発で大谷翔平を2三振に斬っている岡田明丈の出番があってもいい。何かをきっかけに流れを変える戦術も、シリーズを逆転するためには必要な要素だ。