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ずば抜けた守備力を誇る西武・秋山翔吾。データから今季のゴールデングラブ賞を予想【パリーグ】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回はゴールデングラブ賞獲得の可能性が高い選手についてだ。

2016/10/30

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守備の記録はさまざま

 日本シリーズが終了すれば、各種の賞が発表される。各ポジションの守備の名手に与えられるのがゴールデングラブ賞だ。

 ゴールデングラブ賞はいわゆる「守備のベストナイン」。ベストナインと同様、野球記者の投票で選ばれる。1972年に創設され、1985年まではダイヤモンドグラブ賞と言った。

 実際のゴールデングラブ賞はプロ野球記者による投票で選出されるが、ここでは記録に基づいてゴールデングラブ賞を占ってみよう。
 各ポジションの規定試合数(野手はチーム試合数×2/3=95試合以上、捕手はチーム試合数×1/2=72試合以上、投手は規定投球回数以上)の選手を比較する。

 守備の記録は、そのポジションでの出場試合数、守備機会(刺殺、補殺、失策の合計)、刺殺(タッチするなど直接アウトにすること)、補殺(送球するなどしてアウトにすること)、失策、併殺、守備率、RF(刺殺+補殺を試合数で割った数値 守備範囲の広さを示す)で比較する。捕手はこれに加え、捕逸(パスボール)、盗塁阻止率も考慮する。

 なおデータは独自で集計した他、Baseball Referenceなどを参照して作成した。

 今回はパリーグだ。

 一塁手は、守備機会数、補殺数など中田翔が重要な指標を抑えている。最も多く一塁を守った選手という意味でも当確だろう。外野から一塁にコンバートされた内川は守備範囲がやや物足りない。

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 二塁手は、西武の浅村、オリックスの西野、日本ハムの田中がほぼ同レベルの成績を残す。ただ西野は失策数が多く、数字的には見劣りする。浅村と田中がほぼ互角、RF1位に加え、併殺参加数がずば抜けているので浅村とする。

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 三塁手は、規定試合数に達したのは、ソフトバンクの松田と日本ハムのレアードだけ。昨年は守備範囲の広さが目立ったレアードだが、今年はやや衰えた。数字的に見れば松田だ。

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 遊撃手は、日本ハムの中島卓也がフル出場。守備機会、刺殺、補殺、併殺、RFも1位。守備率でソフトバンク今宮に後れを取っているが、総合的に見れば中島だろう。

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 外野手は3人。西武の秋山は、今のNPBではずば抜けた外野手だ。守備範囲の広さに加え、抜群の強肩。外野手の補殺は、バックホームや塁への送球でアウトにした数だ。いわゆるレーザービーム。2ケタを記録したのは秋山だけだ。

 ソフトバンクの柳田も守備範囲の広さに定評がある。さらに中村晃も守備範囲が広い。

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