元ドラ1大田泰示、MVP投手吉川光夫以外にも……過去に球界を驚かせた日本ハムと巨人の電撃トレード
2日、北海道日本ハムファイターズと読売ジャイアンツは、12年のMVP吉川と08年ドラフト1位の大田を中心とした2vs2のトレードが成立したと発表した。両チーム間では過去にも球界を驚かせた大型トレードを数多く行ってきた。
2016/11/03
張本もトレードで巨人へ
動いた選手のビッグネーム度合いでは、上記のトレードすら大きく上回るのが、1975年オフに行われた日本ハム・張本勲と巨人・高橋一三、富田勝のトレードもある。
就任1年目で最下位に終わった長嶋茂雄監督が、自身に代わって王貞治とタッグを組む打者を求めて動いたことで実現。当時、既に首位打者7度と球界屈指の地位にあった張本は、自身の望んだ巨人移籍が実現したことで奮起。移籍1年目に打率.3547、2年目に.348と2年連続打率2位の活躍で、王と共にOH砲を結成。在籍4年で2度のリーグ優勝に貢献した。
張本の交換要員に選ばれたのは、「左のエース」の元祖として沢村賞2度の活躍でV9を支えた高橋一と、大学時代に田淵幸一や山本浩二と共に「法政三羽ガラス」と称された富田勝だった。ともにトレード前は成績を落としていたが、移籍を期に復活。高橋一は8年間で2度の2ケタ含む57勝をあげ81年の優勝にも大きく貢献、富田も2度3割をマークし、5年間中軸打者として活躍した。
その他にも、巨人・岡島秀樹と日本ハム・實松一成、古城茂幸のトレード(2006年開幕直前)や、巨人ファンから絶大な人気を誇った矢野謙次、古巣へ返り咲いた須永英輝と、日本ハム・矢貫俊之と北篤のトレード(2015年シーズン中)らがある。
古くは吉田勝豊(東映)と坂崎一彦(巨人)を軸にした3対3トレード、当時の東映の主力投手で後に中央大で澤村拓一を育てた高橋善正の巨人へのトレード(1973年)など、両球団の繋がりは深い。
今回のトレードに携わった選手の中で最年長の吉川でもまだ28歳、大田ら3選手はともに26歳以下とまだ若い。彼ら4選手はトレードを機に、新天地でどのような活躍を見せるのだろうか。