大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



岩瀬、武田、杉内、浅尾……来季、故障から完全復活を懸ける元タイトルホルダー(投手編)

かつてタイトルを獲得しながらも、今季は故障などで不本意な成績に終わったり、1軍未登板に終わった選手らがいる。はたして、来季復活となるか。

2016/11/08

text By



今季プロ初となる1軍登板なしの2人

 巨人の杉内と中日の浅尾は今季、プロ入り後初めて1軍登板がなかった2人だ。来季は2年ぶりの1軍マウンドを目指す。
 
 球界を代表する左腕として数々の投手タイトルを獲得してきた杉内は、80年生まれの松坂世代の一人。ソフトバンク時代の05年には18勝を挙げて最多勝、防御率2.11で最優秀防御率のタイトルを獲得。沢村賞の栄冠にも輝いた。
 
 巨人にFA移籍した1年目の12年には12勝を挙げ、13、14年と3年連続で2ケタ勝利を達成したが、15年は6勝に終わった。同年10月には右股関節形成手術を受け、今季中の復帰を目指すも1軍のマウンドを踏むことはできなかった。
 
 通算150勝まであと8勝に迫っている。来季は何としても1軍の戦力になるべく、現在は若手主体の宮崎秋季キャンプにも参加している。36歳のベテランは、来季へ向けて準備を怠らない。
 
 竜の不動のセットアッパーとして活躍してきた浅尾は、ここ数年悔しいシーズンを送っている。10年にシーズン最多47ホールドを記録。中継ぎ投手としては初のセリーグMVPにも輝いた。
 
 10、11年と2年連続で最優秀中継ぎ投手となり、ストッパーの岩瀬とともに中日の連覇に大きく貢献した右腕は、翌年の12年に「右肩関節腱板損傷」で離脱。登板数は前年の79試合から29試合に減少した。以後、右肩の状態は思わしくなく、1軍で力を発揮できていない。最速157キロを誇ったストレートも、現在は140キロ台にまで球速が落ちた。
 
 2軍から這い上がり、来季は力強いストレートを投げ込む浅尾が見られるだろうか。史上3人目の通算200ホールドまであと1ホールド。復活への道を切り開いていく。
 
 逆境を乗り越えてきた姿に、ファンは勇気づけられる。かつてはチームの主力だった彼らの来季の復活に期待だ。

1 2


error: Content is protected !!