トライアウトへの決意、千葉ロッテ・青松慶侑――「僕はまだ野球を続けたい」
今季限りで千葉ロッテから戦力外通告を受けた青松慶侑。12日のプロ野球12球団合同トライアウトを前に、今思うこととは――。
2016/11/09
千葉ロッテマリーンズ
ロッテファンのあの声援が忘れられない
あの歓声が今でも忘れられない。
2015年6月6日、神宮球場。「6番ファースト青松」の場内アナウンスに3塁側の千葉ロッテマリーンズ応援席がどっと沸いた。
「あのときの客席の反応をベンチで聞いたとき、ファンはそれまでファームでやってきた自分の姿をずっと見てくれていたんだなと思ったんです。だからロッテを離れることよりも、ロッテファンのあの声援をもう一度聞くことができないのか……という思いのほうが正直今は強いかもしれません」
2016年11月。今季限りで千葉ロッテから戦力外通告を受けた青松慶侑は、数日後に迫ったプロ野球12球団合同トライアウト(12日・甲子園)を前に今の心境を語り始めた。
数日前、ひと際大きな捕手用の防具一式を倉庫の中から引っ張り出した。
装着するのはかれこれ約3年ぶり。しかし、改めてそれを身に付けた彼の姿を見ていると、12年前の入団時、彼のスカウトが彼に何を期待して推したのか容易に想像がつく。
「1発が打てる右の捕手」
185㎝、83㎏の大柄な体は数字以上の威圧感を相手投手に与える。
「トライアウト本番では結果も大事ですけど、自分はまだ野球を続けたいんだという気持ちの部分を特に見せたいと思っているんです」
ポジションはどこでもいい。相手球団の必要とされるところでなんとしても野球を続けたい。その覚悟を決めた。