U-23W杯初代王者へ導いたMVP・真砂勇介は未来の三冠王候補。ホークスで2度の”2日間1軍昇格”も貴重な経験に
「第1回WBSC U-23ワールドカップ」で優勝に輝いた侍ジャパンU-23代表。MVPに輝いたのは、ホークス4年目の真砂勇介だ。
2016/11/08
ケガや心の闘いも乗り越えて
大きく飛躍した真砂の今季だったが、シーズン序盤に、一度は戦線離脱した。4月30日の試合中に負傷し、約1カ月半、野球ができず、悔しい想いをした。しかし、「ケガしてしばらくは落ち込んだけど、無駄な時間はないと思った」と前を向いた。リハビリ中、バランスボールに乗ることで、バッティングで上体が突っ込むのを修正する調整ができた。考え方を見直す時間にしようと音楽を聴いたり、いろんな人と連絡をとったりして初心に返った。
以前、真砂は「昔、いろいろ考えすぎてダメになって……バットも振れないこともあった」と普段のキャラクターからは意外な心中を吐露してくれたことがあった。それからは、深く考えずにとにかく積極的にいくようにした。様々な心の中の闘いも乗り越えてきた。
精神的な面でも大きく成長してきた真砂は、今回のケガもプラスに捉えられた。「改めて親にもありがたいなと思ったし、ケガしたからこそ考えられたこともあったし、今となってはよかった。いや、よかったと思えるように、これからっす!」野球ができる喜びを存分に感じながら、試練を乗り越えていった。
心身共に成長した真砂の1年は、充実していたに違いない。
初の1軍昇格、そしてU-23侍ジャパンでの貴重な経験が、真砂勇介を大きくした。来季は開幕1軍で、待望の出場機会を掴んで欲しい。未来の鷹の三冠王が、ターボエンジン全開で再び走り出す。