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オリックス、糸井がFA移籍したら外野はどうなる?駿太ら外野レギュラー候補を直撃!【どら増田のオリ熱コラム #87】

オリックス糸井嘉男がFA権を行使した。「より成長できる環境でやりたい」と本人がコメントしたことからも、獲得に名乗りをあげている阪神などに移籍する可能性が考えられる。もし糸井が移籍してしまったら、オリックスの外野はどうなってしまうのだろうか?高知で行われている秋季キャンプで取材をしてきた。

2016/11/15

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福良監督の吉田正尚評は「1年間、走攻守すべてやらないと」

「活躍したといってもずっと怪我をしてたからね。正尚も駿太くらいまでやれとは言わないけど(笑)1年間、怪我なく走攻守すべてやらないとレギュラーとしては厳しいでしょう」

 今年の終盤に活躍したルーキー吉田正尚に対する福良監督の評価は意外と厳しい。

 現実的に考えればクリーンナップを任せられる吉田正はレギュラー最有力候補だ。しかし福良監督が目指す“隙のない野球”を実践するには、当然のことながら、打撃だけではいけない。守備や走塁のスキルアップも求められるというわけである。

「そうですね。今年の僕は最終回まで守備で使われる選手ではありませんでした。レギュラーというのは、しっかり最後まで守備につかなきゃダメだと思っているので、守備や走塁をやらないと。レギュラーはもちろん、ベンチから信頼される選手になりたいです」

 バッティングに関してはシートバッティングでホームランを放つなど好調をキープしている。打撃に対する吉田正の志は高い。

「目標としては打率3割、ホームランは積み重ねになりますが、30本、40本打てるようになれれば一流選手になれると思う。プロになった以上は、一流にこだわりたいですね。いずれはチームの代表にも、プロ野球の代表にもなりたい。監督からは『強く振れ』と声をかけていただいています。僕が気を抜かないようにということだと思うんですけど、本当にありがたいです。台湾のウインターリーグも参加させてもらえますし、期待に応えたいですね」

 吉田正がフルスイングを信条とする気持ちは揺らぐことはない。腰の怪我で離脱した当初は日常生活にも影響が出たほど辛かったようだが、1軍の試合をテレビや球場で観戦することで、試合の感覚を忘れないように心掛けたという。しかし、9日に腰に再び違和感を訴えてキャンプを離脱。検査の結果、筋疲労性腰痛の軽症と診断された。オフの間にしっかりと再発防止に努めてもらいたい。

 来季、吉田正が1年間クリーンナップとして外野のレギュラーで出場することができれば、オリックス打線は強固なものになっているはずだ。

 球団は糸井と同じくFA権行使を宣言した北海道日本ハムの外野手・陽岱鋼や、新外国人選手の獲得調査を続けているが、今年、戦力外通告を受けた外野手は中村一生(現外野守備走塁コーチ)しかいない。

 高知キャンプでは、今季野手で唯一1軍昇格がなかった高卒3年目の吉田雄人が首脳陣に猛アピールをしており、福良監督も「雄人はいいアピールができている」と目を細めている。また高卒4年目で右の外野手、武田健吾もU23日本代表としてワールドカップ優勝に貢献、大会ベストナインに選出されるなど活躍を見せた。

 今季は内野手である大城滉二や小島脩平が外野を守る場面も見られたが、秋季キャンプを見ると、若手を中心に充実している。糸井が残留するのがベストだが、宮内義彦オーナーが監督のオーナー報告会で語っていた「現有勢力の底上げ」は確実かつ急速的に行われているといっていい。

「万が一、誰が抜けても誰が入っても大丈夫な状態を作りたい」

 駿太がそう呟いていた。
 若い力による現有戦力の底上げこそが最大の補強なのかもしれない。

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