大谷翔平はMLB新労使協定の敗者? 選手獲得ルール適用外か、日米両機構から正式アナウンスを
メジャーリーグ機構と選手会が11月30日、新たな労使協定に合意したが、その結果、日米メディアは大谷翔平のメジャー移籍について様々な報道がなされている。
2016/12/04
Getty Images
新協定での変更点
思わぬ形で大谷翔平騒動が勃発した。メジャーリーグ機構と選手会が11月30日に、新たな労使協定に合意した。その概要が徐々に明らかになり始めると、まず米メディアが反応した。
CBSスポーツ「なぜ、日本の天才・大谷翔平のメジャーリーグ挑戦を妨げるのか」
ヤフースポーツ「新ルールにより、大谷のメジャー移籍は2019年のオフまで待たなければならないだろう」
USAトゥデー「今回の新労使協定の敗者は大谷だ。勝者は日本球界、より長く彼を日本にとどまらせることができるからだ」
来オフのメジャー挑戦が日米メディアで有力視されている大谷の挑戦が、19年オフまで先延ばしにされると、一斉に報じたのだ。
米メディアが指摘したのは、海外アマチュア選手獲得時の「インターナショナル・ボーナスプール」と呼ばれる適用範囲の変更。海外アマ獲得時には、球団が契約金限度額を規定されている。新ルールではこの金額が475万ドル~575万ドル(約5億4000万~6億6000万円)。
ただ海外プロ選手でも、旧協定では23歳未満か、プロ経験4年未満の選手は、例外としてこの「インターナショナル・ボーナスプール」に適用されていた。この条件が、新協定では25歳未満か、プロ経験6年未満と引き上げられたのだ。
米メディアはここに反応した。現在22歳の大谷が、25歳となるのは19年7月5日。そのシーズンを終えるまでは、最大300億円とも噂される契約総額が、6億程度に抑えられるため、挑戦を待たざるを得ない、というのが彼らの主張だった。
この時点では「6年未満」という部分は明らかになっていなかった。この条文は現地2日の新協定正式発表後に浮上してきた。なのでプロ4年目を終えた大谷は、年数だけで見れば2018年オフにインターナショナル・ボーナスプールの範囲外になることとなる。