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巨人・長野久義、巨大補強のチームを成功に導く「生え抜き選手」の役割

今オフ、積極的な補強を進めるジャイアンツ。そんな中、生え抜きである選手も存在感を示さねば、V奪還は難しい。長野久義もその1人だ。

2016/12/11

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V奪還へ長野の復調は不可欠

 巨人が久々の巨大補強を敢行中だ。

 2年連続でV逸となった現状に危機を覚え、セパ両リーグだけでなくメジャーリーグからも主力どころを大量に新たなメンバーとして迎え入れようとしている。

 こうした新戦力に対して、2017年のジャイアンツは注目が集まることになるであろうが、言うまでもなく現有戦力の猛奮起も必要不可欠だ。高橋由伸監督が常日頃から口を酸っぱくしながら繰り返している「個々のレベルアップこそがチーム力の強化につながる」というテーマを今こそ一人ひとりの選手たちが肝に銘じる必要性があるだろう。

 巨大補強によって『自分の出場機会はなくなってしまうんだ』と諦めの境地になるのではなく、逆に危機感を覚えて新たな身内のライバルを蹴落とすぐらいのさらなる向上心を持つ。今のG戦士たちに求められる意識ではないだろうか。

 特に生え抜きの選手は意地を見せなければならない。その中でも今オフの長野久義には強い決意が感じられる。今年は国内FA権を取得しながらも権利を行使することなくチームに残留。単年契約ながらも5000万円増の2億2500万円(推定)で契約更改した。複数年契約を選ばず1年ごとに勝負をかけ、自身にプレッシャーをかけながら戦う。そういう意思の表れであることは明白だ。

 天性の才能を持ちながら近年は打撃成績が伸び悩んでいる。2011年に首位打者、2012年には最多安打に輝いているものの以降、個人タイトルとは無縁続き。そしてその2012年まで2年連続で打率3割をキープしていたが、2013年からは2割台を推移したままだ。正直、この数字は寂しい。

 チームは日本ハムからFA宣言した陽岱鋼の獲得が秒読み段階とあって、来季の正外野手争いはますます激化することが必至。ポジションが保障されていない長野は早い段階から危機感を覚え、巨人入団8年目を迎える来季にすべてをかけようとしている。

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