巨人・長野久義、巨大補強のチームを成功に導く「生え抜き選手」の役割
今オフ、積極的な補強を進めるジャイアンツ。そんな中、生え抜きである選手も存在感を示さねば、V奪還は難しい。長野久義もその1人だ。
2016/12/11
チームのまとめ役としても適任か
巨人としても長野の猛奮起は大歓迎に違いない。背番号7が機能しなければ、いくら巨大補強にまい進しようともV奪回は果たせない。それだけ、この男に宿るポテンシャルは無限大なのだ。前年までチームを率いていた原辰徳前監督が指揮官時代、長野について「まだすべてを発揮できてはいないが、間違いなく100%の能力を発揮できれば世界でもトップクラスになれる選手」とメディアを通じて絶賛していた。それは決して大げさではない。
実を言えば、その原前監督が長野を評価していたところはグラウンド以外にもあるという。その明るい性格から多くの人間に好かれ、チームのまとめ役ひいてはムードメーカーとしても重宝されているという点だ。どちらかと言えば近年は生真面目な性格の選手が増えつつある中で、長野はとてもノリが良く、ユーモアのある話術で周りの選手たちをもどんどん乗せまくるそうだ。
2013年3月に開催された第3回WBCでは侍ジャパンのメンバーに選出され、プレーだけでなくチームの盛り上げ役としても一役買っていたのはまだ記憶に新しい。その手腕は巨人の中でも非常に高く評価されていて、2016年からは選手会長を務めている。
そういう意味では巨大補強によって加わった新戦力の面々をチームに馴染ませる重要な役割も長野には求められてくるはず。選手会長兼ムードメーカーの長野が場を和ませる空気を作りながら新戦力のメンバーたちとチームの橋渡しをすれば、全員一丸となって団結力の強化へとつながる。
指摘されるまでもなく、本人も無論自覚しているであろう。
今オフの巨大補強を成功に導く陰のキーパーソンこそ、実は長野久義ではないだろうか。