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ユーキリス、ペニー、ハワード…日本プロ野球史で額面通りに働けなかった大物助っ人外国人

アンドリュー・ジョーンズを筆頭に近年増えている大物助っ人選手。しかしメジャーリーグでの輝かしい実績とは対照的に芳しくない成績を残して日本を去ってしまうことも多い。いくつかの事例を紹介したい。

2015/01/09

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 近年アンドリュー・ジョーンズを筆頭にケビン・ユーキリス、ユニエスキー・ベタンコートらメジャーリーグで実績を残した選手が日本に活躍の場を求めるケースが増えている。
 輝かしい経歴を誇る彼らへの期待が高まるのは必然だが、こうした大物助っ人選手たちの日本時代の成績は明暗を分ける(成績はメジャー、日本それぞれでのキャリアハイを抜粋)。
 

少ない成功例 4番の存在感、良き模範を示したAJ

 大物助っ人として真っ先に挙がるのが2013年に来日したアンドリュー・ジョーンズだ。通算本塁打は来日外国人選手最多の434本。外野守備でも10年連続でゴールデングラブ賞を受賞した正真正銘のレジェンドの来日に日本のファンは大いに沸いた。
 
 ジョーンズも期待に応え1年目から26本塁打、94打点でチームを日本一に導いた。特に1年目は5番マギーとのコンビで無類の勝負強さを発揮した。
 
 2年目の昨季は、マギーが去り、その後釜にユーキリスが入団したが早々に離脱。4番へのマークは厳しくなった。成績も1年目の打率.243から.221に、打点も94から71へ下降した。しかし、2年連続四球数はリーグトップ。選球眼の良さを証明した。また野球への真摯な取り組みは楽天のチームメイトの良き手本となり、数字以上のものをチームにもたらした。
 
 結局、2年間で50本塁打、出塁率.392を残した。今オフ惜しくも解雇されてしまったがチャンスさえあればまだ輝けるはずだ。
 
MLB:160試合 打率.263(586-154) 51本 128打点【本塁打王,打点王】(2005年)
NPB:143試合 打率.243(478-116) 26本 94打点 (2013年)
 
 同じく活躍した大物助っ人といえば2000年、西武に入団したトニー・フェルナンデスがいる。来日時点で2240安打、246盗塁。遊撃守備も抜群の名選手だったがメジャーでの実績を鼻にかけることもなく、チーム第一の姿勢は日本でもチームメイトの尊敬を集めた。プレーでもリーグ4位の打率.327を残すなどメジャーリーガーの実力を見せつけた。
 
MLB:163試合 打率.310(687-213) 10本 65打点 25盗塁 (1986年)
NPB:103試合 打率.327(370-121) 11本 74打点 2盗塁 (2000年)
 
 少し時代をさかのぼると、ボブ・ホーナーも忘れてはいけない。ドラフト全体1位、メジャー史上でも21人しかいないマイナー未経験でのメジャーデビューを果たし新人王も獲得した超エリート。87年に29歳でヤクルトに入団すると来日直後の4試合で6本塁打、シーズンでも打率.327,31本塁打と打ちまくり「ホーナー旋風」を巻き起こした。
 
MLB:121試合 打率.314(487-153) 33本 98打点 (1979年)
NPB:93試合 打率.327(303-99) 31本 73打点 (1987年)
 
 他にも38歳で来日し2年連続で3割20本を記録した元アリーグ本塁打王のオグリビー(元近鉄)、来日までにメジャー通算101勝、日本でも1年目に14勝をあげたガリクソン(元巨人)、2年間で防御率1.91と当時メジャー新記録の57セーブが伊達ではないことを見せつけたボビー・シグペン(元ダイエー)らも成功組に入るだろう。

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