球界を代表する二塁手・山田哲人と菊池涼介、プレースタイルは好対照【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は球界を代表する二塁手の山田哲人と菊池涼介だ。
2016/12/16
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守備の数値は菊池がずば抜けている
最後に守備面ではどうか。
RFは1試合当たりの守備機会(刺殺+補殺)。守備範囲の広さを示す。
すべての項目で菊池が上回っている。
なかでもゴロを他の塁に送ってアウトにする「補殺」では100個以上の差がついている。
菊池は山田より8試合多く出場していることもある。また広島にはゴロを打たせる名人である黒田博樹がいたことも大きいが、それを差し引いても菊池の守備範囲の広さは圧倒的だ。
併殺数の多さは、広島にやはり守備範囲が広い遊撃手田中広輔がいることが大きい。まさに12球団イチの二遊間だ。
山田のRF5.42は決して悪い数字ではない。菊池がいなければゴールデングラブでもおかしくなかった。しかし、守備では圧倒的に菊池が上と言ってよいだろう。
スラッガーへの道をひた走る山田哲人、つなぐ野球でも長打でも守備でも貢献度の高い菊池涼介。二人の二塁手から、来年も目が離せない。