ホークス戦力外の猪本「もっと上の景色を見たい」。閉ざされかけた夢をもう一度、千葉からの再出発
福岡ソフトバンクホークスから戦力外通告を受けていた猪本健太郎は、来季、千葉ロッテマリーンズでプレーする。
2016/12/15
上杉あずさ
来季こそ一軍で……が、戦力外通告
福岡ソフトバンクホークスから戦力外通告を受けていた猪本健太郎が、12日、新天地でのスタートラインに立った。
ZOZOマリンスタジアムで正式契約を行った猪本は、マリーンズ公式サイトでも紹介されているように「マリーンズに拾ってもらいチャンスをいただいたので、自分の持ち味だと思っている長打力を生かしながら自分のできることをやって、頑張りたいと思います」とコメントを寄せた。
今季の猪本の成績は、一軍では5試合の出場にとどまり、8打数無安打。
しかし、ウエスタンリーグで91試合に出場し99安打、11本塁打、48打点。長打率はチームトップの.480(リーグ2位)。ケガで8月に戦線離脱するも、最終的な打率は、首位打者の塚田正義(打率.30466)と5糸差の.30461と活躍した。
来季こそはきっと一軍で……そんな期待が抱けるシーズンだっただけに、猪本の戦力外は、チームメイト、スタッフ、ファンの間にも衝撃が走った。プロが、一軍で活躍できなければ生き残れない厳しい世界であることは重々承知だが、それでも「なぜ猪本が……」とこぼす関係者もいた。
戦力外通告を受けた時、猪本の心は、様々なプレッシャーから解き放たれ、「もう、終わったのか」と不思議な感覚になったという。
しかし、時間が経つにつれて実感がわいてきて、気持ちが落ち込んでしまった。「どうしたらいいかわからない」と兄貴分として慕う江川智晃に話していたそうだ。