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ロッテ・細谷圭、「点」から「線」へ――プロ11年目の発想転換で乗り越えた一軍の壁【2016年ブレイク選手】

毎年毎年期待されながらも結果を残せなかった男が、2016年遂にようやく一軍の壁を乗り越えた。千葉ロッテマリーンズ・細谷圭だ。

2016/12/16

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プロ11年目で100試合&100安打超え

 今年3月のオープン戦で北海道日本ハムの井口和朋から打った1発も、自分の方向性は間違っていないと再確認する1発となった。

「完璧っすね」

 試合後、自然と表情が綻んだ。

 その積み重ねがプロ11年目にして、初の100試合超え出場(116試合)と100安打超え(102安打)に繋がった。

 いつ首を切られてもおかしくない。
これまでの10年間はそんなプロ野球人生だったが、努力の積み重ねが実って、ようやく一軍の舞台で持てる力を発揮。その姿が、結果よりもプロセスを大切にするマリーンズファンの心をがっちり掴んだ。

「実際、なんで今年100本もヒットを打てたのかと考えたら、バットに当たる確率が増えた分、単打だったり、内野安打だったりが増えたのがあると思うんです。詰まって外野の前にポテンと落ちるヒットもありましたし、結果として外野に獲られはしたけど、距離もある程度(長打コース)打てていた。それは今年のスイングで証明出来ていたと思うんです」

 今季は規定打席こそ届かなかったが404打席に立って、打率.275を記録した。悪い数字ではない。しかし、これまで彼の持ち味であった長打力という点では本塁打3本はやや物足りなくもある。そこをどのように考えているのか。

「そこも積み重ねだと思うんです。自分の立場を考えたら、まずは一軍に上がって、そこで結果を出せなかったら次はないと考えます。仮にステップを踏まないで、いきなりドーンと長打を打ったって、本当の意味で厚みが出ないというのは、この10年やってみて分かった。だったら、そこに行く過程をもっとしっかりして、自分でこうしようかなとか、ああしようかなとか、その引き出しをもっと増やしたい。だから今年の数字は来年に繋がるものだと思っているんです」

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