糸井の穴を埋めるキーマン、アジアWリーグ5冠のオリ吉田正「まだベンチの信用がない」。秋季キャンプで芽生えた意識【どら増田のオリ熱コラム #88】
台湾で行われた「アジアウインターリーグ」が18日、全日程を終了した。最優秀打者に選ばれたNPBウエスタン選抜のオリックス吉田正尚は、全18試合に出場。打率.556(54-30)、6本塁打、29打点の大活躍。打率、本塁打、打点、安打、塁打でトップに立ち五冠王に輝いた。糸井嘉男が退団し、来季は“ポスト糸井”を巡る外野手争いの中、猛アピールに成功した。台湾に旅立つ前に参加した秋季キャンプで、吉田正の気持ちに芽生えるものがあったという。
2016/12/22
どら増田
課題だった守備や走塁に対する意識に変化
最下位からの巻き返しを図るオリックス・バファローズにうれしいニュースが飛び込んできた。
台湾で開催されたアジアウインターリーグにウエスタン選抜として参加していた吉田正尚が、打率.556(54-30)、6本塁打、29打点の大活躍。打撃部門を総ナメにする5冠に輝いたのだ。
先月、オリックスの秋季キャンプで、柵越えを連発してファンを喜ばせていたのが吉田正だった。
今季、1番DHで開幕スタメンを勝ち取った吉田正は、キャンプ前から悩まされていた怪我により、快音が聞かれぬまま長期離脱。しかし8月に一軍復帰すると、わずか2カ月で10本塁打をマークした。打率も.290と来季に向けてインパクトを残した。秋季キャンプでは「まだまだ打ち足りない」とフルスイングで打球を外野に飛ばしていた。
福良淳一監督はそんな吉田正についてこう期待を寄せている。
「マサ(吉田正尚)は1年間やれるかどうかでしょう。もちろんそれは打つだけじゃなくて、守備や走塁もできないとウチ(の野球)は厳しい。でもキャンプに来て、守備や走塁に対する意識がでてきたみたいなんだよ」
今年の秋季キャンプは福良監督が「覚悟してもらう」と言っていたとおり、例年以上にハードな練習が行われた。特に守備や走塁に関しては、風岡尚幸内野守備走塁コーチ、中村一生外野守備走塁コーチ、勝呂壽統二軍内野守備走塁コーチの3人が自ら手本を見せつつ、時には声を荒げながら熱血指導をしていた。
吉田正はこうした練習を通じて、高い意識で取り組んでいた。