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新球場構想、国際戦略……日本ハムの挑戦は新フェーズへ。「巨人」「大リーグ」との新しい距離感【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#45】

年末に北海道日本ハムファイターズから大きなニュースが2つ飛び込んできた。

2016/12/28

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年末に飛び込んできた2つのビッグニュース

 通常は12月になると野球関係のニュースはパタッと止まる。シーズンオフのなかでも最も自由な1カ月だ。選手は学生時代の友人と食事をしたり、結婚式(野球選手の結婚式&披露宴は大概、12月である)に顔を出したりする。
 
 だが、こと北海道日本ハムファイターズに限っては12月に大ネタが二つ発表になった。「日本ハム、新球場へ…23年頃の完成目指す」(12月19日付読売)と「日本ハム 前パドレスシニアアドバイザーのスミス氏と契約」(12月22日付デイリー)だ。
 
 それぞれ詳細に関しては、僕も報道以上のところはわからない。新球場移転については「日本ハム本社が構想を正式承認した」というのが最大の肝だ。候補地の絞り込みもこれからだが、ワーキンググループが本格的に動き出す。たぶん今後、北海道経済の起爆剤たり得るような大がかりなプロジェクトに発展するだろう。
 
 一方、前サンディエゴ・パドレスのランディ・スミス氏の「GM付シニア・アドバイザー兼メジャーリーグ・スカウトディレクター」就任も具体的な部分の見えにくいニュースだ。気の早いマスコミは「大谷翔平のMLB移籍をにらんでの布石か?」と騒然となった。まぁ、それもあるだろうが、それ以上にファイターズの国際戦略のキーパーソンになる人物なのだと思う。ファイターズはデトロイト・タイガース、サンディエゴ・パドレスの2球団でGMを務めた人物の経験と人脈を縦横に活用できることになった。
 
 これはファイターズの挑戦が新しいフェーズに入ったということを意味するんだろうと思う。東京から北海道への移転と、それにともなうリ・ブランディング(再ブランド化)を成功させ、チームキャラクターも「広い球場を生かしたディフェンス主体の野球」(東京ドーム時代の「ビッグバン打線」の野球と対照的だ)であったり、「若い選手が次々に出てくる育成型の球団」(千葉県鎌ケ谷市にファーム施設を作り、本格化した)であったり、誰もがファイターズと聞いて連想するような一定の方向づけが完成した。新球場構想や国際戦略は、それを更に一歩進めたものになるだろう。

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