ホークス松本裕樹と髙橋純平、高卒ドラ1コンビの現在地。田中正義よりも「先に一軍で投げたい」
ホークス期待の若鷹といえば、2014年、15年のドラフト1位で入団した松本裕樹と高橋純平だ。2人とも甲子園を沸かせ、高卒でドラフト1位の指名を受けたが、1年目のスタートはリハビリ組からの始動だった。
2017/01/03
悔しい1年だった髙橋純平。来季は、待機中を目指す
一方、悔しい1年だったと振り返るのは、ドラフト1位ルーキーの高橋純平。
「最後、一軍で投げられなくて悔しかった」
前半戦が終わった頃、工藤公康監督は、高橋のシーズン終盤での一軍登板を示唆したことがあった。チームの失速もあったが、高橋自身もアピールを続けることができず、1年目の一軍登板は実現できなかった。
「1年間野球をやるって大変だなと改めて感じた。二軍のローテーションでも毎週は投げられなかったし、ダメダメでした」
プロは結果の世界なのだと身をもって感じた1年だったという。2016年の二軍成績は、7試合(28回1/3)で2勝1敗、防御率2.22。20奪三振も、20四球。今季は、“コントロールに苦戦”→“球数が増える”→“バテる”の悪循環だった。
課題が明確となり、昨年の秋季キャンプでは“疲れてフォームが崩れないように、30~40球を全力で”と決めて、ほぼ毎日ブルペンに入った。
「先発なので余計なものを省き、毎球全力で行けとコーチ陣に言われてきた。1イニング15球、1人5球以内で終わらせるのが理想です」
インステップを直すこと、球にスピンをかけるのではなく、もう一つ押し込んでつぶす感覚で前でリリースすること、肘から先を窮屈にならない角度で出すことなど、工藤監督や佐藤義則投手コーチのアドバイスが「ピシャっときた」という。
オフに自分でやりたい練習を見つけたため、やや早めに、メニューを組みやすい地元・岐阜に帰省し、母校を中心に自主トレを行う。ブルペンにも入る予定だと、来季へと意欲に満ちていた。
秋季キャンプでの評価も高く、2017年の開幕ローテに早くも期待される高橋だが、今季は“待機中”を目指すという。
「もちろん、開幕ローテも狙うけど、ローテーションを守ることが本当にすごいことなんだと知った1年だった。でも、1年を通して、一軍の選手も疲れで落ちてくる時期が3回くらいあると感じた。そこは上がりどころだと思って、アピールしないといけない。2017年は、二軍で調整、ではなく、城所(龍磨)さんじゃないですけど、“待機中”になりたい。ここで投げさせたら面白いなと思わせる投球を二軍で続けていたい」
しっかり分析した上でのたくましい考えだ。