パ最下位のオリックス、大誤算は先発3本柱も若手が台頭。シーズン中のコーチ配置転換は見直しを【2016年通信簿】
今年のオリックスは、143試合、57勝83敗、3分の成績で最下位に転落してしまった。優勝争いをした2014年から僅か2年での凋落に、多くのファンは落胆しているが、今年のチームには希望の光を感じることもできた。
2016/12/29
現有勢力の底上げに期待
総合 1点
最下位なので1点以上は評価できない。
6月2日に自力優勝が消滅した今年のオリックスが、その後、来季の続投要請を受諾した福良監督は思い切って若手路線に舵を切った。
田口二軍監督とも頻繁に連絡を取りあって、ファームからイキのいい若手選手が一軍の試合を経験。オフの秋季キャンプでは、野手としては唯一、一軍に昇格しなかった吉田雄人を招集。鈴木優ら若いピッチャーとともに、監督自ら積極的にコミュニケーションをはかっていたのが印象的だった。
また一軍を経験した若い選手たちは自信に満ちた表情を浮かべているのを見ると、今年の1点は近い将来の5点になると信じたい。
オフには糸井嘉男が阪神にFA移籍し、期待された陽岱鋼の獲得にも失敗した。長村裕之球団本部長兼編成部長は、糸井の移籍に伴う人的補償で阪神から獲得した金田和之で、補強を打ち止めにすると発言した。
これはオリックスが大型補強を一旦やめて、現有勢力の底上げに本腰を入れるということである。ドラフトでは山岡泰輔や黒木優太といった即戦力ピッチャーの獲得に成功している。
これら若い力の台頭を中島や小谷野栄一といった経験のある選手が支えていけば、2014年のようなムーブメントを再び起こすことは、決して夢ではない。