リーグ5位もルーキー茂木が大活躍。梨田監督は3球団目も2年目で優勝なるか【2016年通信簿】
新監督・梨田昌孝を迎えての2016年は昨季より一つ順位を上げての5位だった。 試行錯誤の中での戦いは、選手も、起用する側も容易ではなかったことは想像に難くない。リーグで唯一、新監督を迎えただけに、チームづくりにおいて成熟していた他チームよりたち遅れてしまったのは致し方ない。その中での5位は長い目で見れば、通るべき道だったのかもしれない。
2016/12/29
梨田監督“2年目”のジンクスなるか
総合 2点
今季、梨田監督の発言が紙面を飾った多くは、彼の織り成すジョークばかりだった。9割以上がだだスベりだったが、その発言ばかりが注目を浴びるのは、それだけ、楽天というチームに記者が記事にするほどの話題がなかったことへの裏返しなのかもしれない。
今季の5位という順位、そして、それぞれの成績は決して良くはない。
しかし、毎年、ドラフトでは有望株の指名獲得に成功し、着々と成長の足跡を見せてきている。FA戦線でも2年連続してパリーグの顔とも言える選手を獲得した。来季に向けてそう視界は悪くないはずだ。
今江は来季に向け、登録名を今江年晶に変更。悲壮な覚悟で臨んでくるはずだ。来季から地元・東北でのキャリアを再スタートさせる岸孝之―細川亨のバッテリーの存在も大きいだろう。特に、細川の加入は、チームに兄貴的な存在として精神的支柱になるはずだ。
細川は嶋基宏と同じく盗塁阻止率が課題だが、嶋よりもインサイドワークが良く、投手陣を束ねる捕手然とした能力は信頼できる。ベテランであり、投手陣を包み込む温かさも併せ持つ。「キャッチャーとして、一番苦手なのは細川さん」、2016年の首位打者がかつて語っていた言葉だ。嶋がWBCに参戦。その間、ベテランの細川とキャッチフレーミングに優れる2年目の足立祐一の二人で正捕手の座は埋まっているかもしれない
3球団目の指揮となる梨田監督は、これまで務めた近鉄、日本ハムでは2年目のシーズンでいずれも優勝を果たしている。楽天2シーズン目となる来季は、きっと、百戦錬磨の指揮官は驚きをもたらしてくれるはずだ。