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日本ハム強さの根源。2017年も不変、「スカウティングと育成で勝つ!」企業理念

昨年、10年ぶりの日本一を成し遂げた北海道日本ハムファイターズ。その強さの源はブレない人材獲得と育成術にある。2017年もどんな若手選手が台頭してくるのか、興味深い。

2017/01/09

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ファイターズの強さの源

 ここに1つの冊子がある。

「スカウティングと育成で勝つ!」と題されたその冊子は、昨季、10年ぶりの日本一を成し遂げた北海道日本ハムファイターズの強さを示すものだ。

 日本ハムの選手育成方針や環境について書かれてあり、日本一を目指していくための青写真といっていい。会社で言えば、企業概要と呼ぶものだ。また担当スカウトの名前やファームディレクターなど顔写真付きで載せられているのは日本ハムならではであろう。

 本冊子をいまから10年前に作り始めたのが、日本ハムのスカウト部ディレクター(現在は部長)を務めている大渕隆氏である。もとは、IBMの営業社員という異色の経歴を持つ大渕は、10年前にこの冊子の作成を思いついたと語る。

「いまのプロ野球のルールでは、球団とアマチュア野球の指導者・選手がつながる接点はメディアかスカウトしかありませんよね。球団がどのような理念を持っているかなど詳しいことを伝えることができるのはスカウトであるはずなのに、『うちの球団はこういうことをしていますよ』という資料がないのは問題だと思ったんです。日本ハムという球団を分かってもらうために作りはじめました」

 作成当初から「スカウティングと育成で勝つ!」というタイトルがついていたわけではなかったが、球団の方向性が常にそこに向いていたから、毎年改良を重ねていくうち、そういう言葉になったという。今は営業部が手掛けている。

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