メジャー昇格期待の中後悠平、2017年もゼロからのスタート。「挑戦者として、キャンプで結果を残す」
2015年シーズンオフに千葉ロッテマリーンズから戦力外通告を受けた中後悠平。昨シーズンはアメリカにわたり、アリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下のマイナーに所属。シーズンを通じて安定した成績を残し、今季はメジャー昇格も期待される。中後に昨シーズンを振り返ってもらいつつ、今季の抱負を聞いた。今回はその後編だ。
2017/01/12
永田遼太郎
アメリカに渡って気づいた日本のお米のおいしさ
――アメリカで生活をするようになって物欲がなくなったと聞きましたが、それは日本に帰って来てからも?
変わりましたね(笑)。アメリカで寒い時期はさすがに冬服を買いましたけど、今まではブランド物とかを選んでとかやっていましたが今はユニクロ中心です。今日履いているパンツもユニクロですからね。
――そうなんですね。でも上手に着こなしているから一見じゃ分からないですよ。
安いですよ。1900円ですからね(笑)。プロ野球選手ってブランド物にこだわるじゃないですか。もちろん球場に来るときはちゃんとした格好で来なさいというのもあるんですけど、僕はアメリカのマイナーリーグで今年プレーしていましたけど、選手はみんなジャージで球場に来るんですよ。向こうからしたらあれでもちゃんとした格好なのかもしれないけど、僕から見たらジャージ。でもそれが普通なんです。たまにジーパン履いたりしている選手もいるんですけど、ほとんどが外国人特有のジャージみたいな恰好あるじゃないですか。あれで来るんで、そんなの毎日見ていると、ロッテ時代みたいに、恰好つけなくても良いんじゃないかって思えてくるんですよね。
――ちなみに何かをコレクションする趣味はあるんですか。
それがないですね。自分たちの時代は昔、遊戯王とかが流行ったんですけど、そういうのも子どもの頃から一切なかったですからね。
――唯一の物欲がオシャレすることだったけど、今はそれも必要最小限でとどめているということですか?
(プロに入った当時は)お金があったと言ったらおかしいですけど、最初は良い服を着たり、オシャレしたいなとか思うじゃないですか。買い物に行くにしても都内とかになってしまうので、適当な恰好も出来ない。そういうのもあったんですけど、今はその気持ちがあっても、安いので良いのがあったらそれでええなって感じなんですよね。だからユニクロとZARAが今のお気に入りです。
――でも、この1年間で生活観、物の見方がだいぶ変わったんじゃないですか。
日本に帰って来て、お茶漬けがこんなに美味いものかって思いましたからね(笑)。
――ここでお茶漬けですか!(笑)
国が変わると米も変わるんですね。日本のお米が一番美味いです。日本からアメリカまで応援に来てくれたファンがいたんですけど、その人がサトウのごはんをくれたんです。そのご飯を通訳の方と一緒に食べたときに涙が出ましたもん。美味すぎて。なんや、これご飯だけで食えるやん。ご飯おかずにして、ご飯が食えるやんって。それくらい美味しかったです。