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新たな〝ハマの大魔神〟出現を DeNA浮沈のカギは、守護神の固定にあり

昨年5位に終わったDeNA。振り返れば3、4月の借金が最後まで重くのしかかった。スタートダッシュを図る上で、なにより投手陣の整備は最重要課題。とりわけ9回を任せられる守護神の固定は、チームの浮上に不可欠だ。

2015/01/14

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年間を通じてクローザーを固定できるか

 今年の浮沈の鍵を握る一つのポイントは、昨年の二の舞を避けるためにも確固たるクローザーを固定できるかが挙げられる。
 
 球団編成・現場の監督は、現時点でおそらく下記の投手をクローザー候補として考えているのではないだろうか?
 
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 今年のクローザー争いの先頭を走るのは、やはり昨年球団新人セーブ新記録を挙げた、三上だろう。
 サイドスローからナチュラルにスライドする癖のあるストレートにスライダー。そして時折、オーバーハンドから最速151キロのストレートを投げ込む千手観音投法を持ち味としている。
 昨年は1試合で最も多く失点したのは2点と、ピンチになっても大崩れしない精神面の強さもクローザー向きだ。昨年の疲労と、いわゆる2年目のジンクスが気になるところではあるものの、現状クローザー候補の筆頭だ。
 
 三上の対抗馬となると、国吉佑樹ではないか。
 昨年は先発ではなくリリーフで起用されると、安定感が増したピッチングを披露した。
 長身から投げ下ろすストレートは威力抜群で、力で相手打者をねじ伏せられるのは国吉がチーム随一だろう。
 
 国吉と秋のフェニックスリーグでクローザーの座を競ったのが、今年2年目になる平田真吾だ。昨年はオープン戦で結果を残すも、公式戦2試合目の登板で悪夢の5点差逆転負けの発端となってしまい二軍落ち。
 二軍落ち後は故障に見舞われ、結局9試合の登板に終わった。
 しかしながらフェニックスリーグで好投を重ねると、リーグ中盤からは国吉と1試合ごとに最後の1イニングを交互に任され、首脳陣はクローザー候補として明らかに意識して競わせていた節があった。
 二軍落ち後、同期の三上が活躍を見せる中、悔しい思いもしたはずで、フォーム改造とツーシームの修得に励んだ。平田の2年目の意地に期待したい。
 
 ソフトバンクから戦力外通告を受け、獲得した岡島秀樹も候補となりえる。
 他の候補の投手が左打者に対して数字が悪くなる中、岡島はさほど数字を落としておらず、終盤での代打攻勢にも影響を大きく受ける可能性は低そうだ。
 また昨年のシーズンでは、失点を記録するペースが他の候補より極めて遅いのも特徴的だ。
 
 その他に日米大学野球選手権でクローザーを務め、最優秀投手賞を獲得したドラフト1位ルーキーの山崎康晃、獲得が噂される新外国人投手ヨスラン・ヘレラなど、現時点で絶対的な守護神不在の反面、楽しみな人材は揃っている。
 
 今年、横浜スタジアムで9回表に名前をコールされる投手は、誰になるだろうか?

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