安江嘉純を支える、小さな応援団。支配下登録へ「独立の選手はやれるというところを見せたい」【マリーンズ浦和ファーム通信#32】
2016年育成ドラフト1位で入団した安江嘉純にとって、まずは支配下登録という大きな目標が目の前にある。
2017/01/30
まずは支配下登録
静かに、ずっと眺めていた。育成ドラフト1位でマリーンズに入団をした安江嘉純投手はロッテ浦和寮に入寮をした際、1枚の紙を大事そうに広げ、自室の机の上に置いた。それは6つ上の姉の娘2人が書いてくれた似顔絵。「やきゅう がんばってね」と書かれていた。
「3歳と1歳の姪っ子が出発をする際に書いて渡してくれたんです。独立リーグ時代もよく愛知から見に来てくれていてベンチ上の最前列で応援をしてくれた。励ましてくれた。力になりました」
知人が運転する車で愛知にある実家から車で5時間ほどかけて浦和寮に到着した。荷物をまとめ実家を出発する際に姪っ子たちも見送りに来てくれた。しばしの別れに2人の目から涙がこぼれた。
小さな子どもたちのその姿に胸がしめつけられる思いがした。改めて1日でも早く支配下登録を勝ち取れるように頑張らないといけないと自分に誓った。
「よく似顔絵を書いてくれた。そのすべてを今回は持ってきました。10枚以上はあるかな。苦しい時はこれを見ようと思っています。きっと、頑張れると思う」
夢の実現まであと少しのところまでは来ている。遠くから応援してくれる姪っ子たちの事を忘れずに初めての春季キャンプから必死にアピールをしなくてはいけない。安江の挑戦は始まる。
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