安江嘉純を支える、小さな応援団。支配下登録へ「独立の選手はやれるというところを見せたい」【マリーンズ浦和ファーム通信#32】
2016年育成ドラフト1位で入団した安江嘉純にとって、まずは支配下登録という大きな目標が目の前にある。
2017/01/30
苦しい時こそ原点を忘れずに
後がないというガムシャラな思いが身を結んだ。
140キロ前半だったストレートが150キロを超えるようになった。フォークをうまく利用して緩急も使えるようなると面白いように成績が伴ってきた。22試合に投げて16勝1敗、防御率1.79。マリーンズスカウトの目に留まった。通常のドラフトでの指名ではなかったが、育成選手として挑戦をする権利を得た。
「独立リーグのみんなのためにもボクがしっかりとやらないといけないと思っています。独立の選手はやれるというところを見せたい。来年以降の選手たちのためにもボクがしっかりと結果を出さないといけないと思っています。だから、そのためにも1日でも早く支配下登録を勝ち取りたい。キャンプでは投球はもちろん、いろいろなところで必死にアピールします」
安江は寮に入るとまず自室の机に思い出の品を並べた。
姪っ子たちが書いてくれた「頑張れ」のメッセージ付きの似顔絵。ガムシャラに生き抜いた独立リーグ時代の写真などの懐かしの品。これから挑戦するプロの舞台は、生半可な気持ちで成功を収められるほど甘い舞台ではない。それが分かっているからこそ、どんな苦しい時もいつも原点を忘れずに生きていたいと思った。
出発の日に涙を流してくれた姪っ子たちを喜ばしたい。独立リーグで今も汗を流す仲間たちの希望となれるような結果を出したい。いろいろな想いを背負いながら安江はマリーンズのキャンプ地・石垣島に向った。戦いはここから始まる。2月1日のキャンプインから全力で投げ、必死にアピールをする戦いの日々が幕を開ける。