DeNA飛躍の鍵握る本格右腕。新変化球も会得、“神主投法”熊原の進化【2017年ブレイク期待の選手】
今年、横浜DeNAベイスターズで飛躍が期待できる選手は誰なのか。要注目は、ローテ入りのチャンスを狙う2年目のあの投手だ。
2017/02/01
150キロ超えの直球。しかし変化球は…
「投げさせてもらえるのであれば、どんな場面でも投げたいという気持ちはもちろんあります。けど、強いて言うのであれば、やはり先発をやりたい。基本的に練習は、先発をイメージしてやっています」
こう強い口調で語るのは、今年でプロ2年目となる横浜DeNAベイスターズの熊原健人だ。ドラフト2位指名され入団した昨年のルーキーイヤーは、ダイナミックなそのピッチングフォームから“神主投法”と注目を浴びたが、故障などもあり思うような結果を出すことはできなかった。
5月3日の東京ヤクルトスワローズ戦で6回表に2番手として登板し、2回を無失点で抑えデビューを飾ると、7月12日の中日ドラゴンズ戦で初先発(勝敗つかず)。結局昨年は18試合に登板し、うち3試合を先発で投げ1勝1敗、防御率4.97でシーズンを終えた。
1軍と2軍を行き来した昨シーズンを熊原は次のように振り返る。
「先発と中継ぎの両方をやれたのはいい経験でしたが、1年間ずっと一軍に定着するのは本当に難しいことだと痛感しました。とにかく打たれることが多くて課題がいっぱいある。まずはそこを埋めなければいけないと。危機感は常にあります」
MAX152キロのストレートは非常に魅力的だが、変化球はスライダーしか持っておらず、さらには制球力の甘さが目立っていた。昨シーズン、4.5以上が“非常に悪い”の目安となる与四球率は4.66だった。
「とくに変化球のコントロールがダメでした。ボールが先行すると自分の場合、ストレートを投げると7~8割の確率でヒットを打たれてしまう。そこで変化球でストライクを取りに行こうとするんですが、コントロールが定まらずフォアボールを出してしまう……」