オリックス山崎福が狙う「2ケタ勝利」。監督も主砲も待ちわびる3年目左腕の開花【2017年ブレイク期待の選手】
松葉貴大、山田修義とともにオリックスの貴重な先発左腕として期待されている、大卒プロ3年目の山崎福也。昨季はチーム事情もあり、先発と中継ぎを行き来した1年だった。今年は先発として2ケタ勝利を目指す。
2017/02/05
どら増田
福良監督「山崎福は変化球ピッチャー」
今年のオリックスは先発投手が充実している。
金子千尋、西勇輝、ブランドン・ディクソンの三本柱は、故障などのアクシデントがない限り揺るがないだろう。残りの3枠を、東明大貴、近藤大亮、青山大紀、ルーキーの山岡泰輔、黒木優太、新外国人のフィル・コーク、そして松葉貴大、山田修義、山崎福也の左腕3人を加えた9人で争う形となる。
その中で福良淳一監督が期待を寄せているのが、プロ3年目の山崎福也だ。
「サチ(山崎福)はスピードを求めてバランスを崩していた。カーブでストライクを取れるピッチャーだから、145キロ(のストレート)は求めない。体は大きいけど変化球ピッチャーだよね。カーブをどう使っていくか。そういういいところを伸ばしてあげたい」
秋季キャンプで福良監督は、期待をしている選手の一人として山崎福の名を挙げ、このようにコメントした。
昨季の山崎福はチーム事情から先発と中継ぎを行き来していたが、出場試合数と勝ち星の数は1年目と同じ17試合の3勝にとどまったものの、負けは2敗(1年目は6敗)、投球回数も前年を上回っている。不調による登録抹消も4月27日の1回だけである。
「ホント昨年(2015年)より良かったですね。いいピッチングをしたいということばかりを考えていたんですけど、今年(2016年)は次に繋がるよう、しっかり試合を作ることを心がけたんですよ。球もカーブ、チェンジアップ、フォーク、カットボールといった変化球に手応えを感じました」
山崎福は2年目のシーズンについて「(ケガで)最後まで投げられなかったのが悔しい」と前置きをしながらも、収穫が多い1年と振り返った。
「軸足が乗りづらい」という理由で、7月7日の福岡ソフトバンクホークス戦からセットポジションで投げるようになり、テンポの良い安定したピッチングになった。シーズン終盤には北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督も「ウチは山崎福也を打てない」と苦手意識を口にしていたほどだ。