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侍J、致命的な左腕不在問題。先発タイプは右腕のみ、見えぬ小久保監督の戦い方

WBCに挑む侍ジャパンのメンバーが決まった。投手陣を見ると、大きな不安要素が浮かんでくる。先発タイプに左腕がまったくいないのだ。WBCは球数制限があり、第2先発がカギを握ると言っても過言ではないが、果たして右腕ばかりで厳しい戦いを勝ち抜けるだろうか。小久保監督がどのように戦おうとしているのか、疑問が残る。

2017/02/10

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敵はジャパンを研究。しかし小久保監督は…

 11月の強化試合の際の記者会見ではこんなことがあった。
 
 強化試合で対戦したメキシコ代表が山田哲人(ヤクルト)や中田翔(日本ハム)、筒香嘉智(DeNA)に対して極端な守備網を敷いてきた。これが正しいかどうかはともかく、メキシコ代表が強化試合の日本戦のために研究をしてきたという事実は、「日本」に対する深い意識の一端といえた。
 
 事実、メキシコ代表を取材したTVレポーターでジャーナリストのザック生馬氏の話だと、メキシコ代表は日本のウェブサイトから情報を買い取り、プレーチャートを研究。試合前の練習中でも侍ジャパンメンバーの特性を再確認した上で極端なシフトを敷いていたという。
 
 しかし、小久保監督にそのことをぶつけても「自分たちも相手を研究している」という言葉を口にするだけで、相手の出方に対して、どのような戦い方をするべきか、今後のビジョンに関する話をするふうではなかった。小久保監督はそれほど相手の出方はこだわらないのだろう。
 
 ベースボールチャンネルでは1月の年始企画で「里崎智也氏×ザック生馬氏」の対談を掲載した。その際、里崎氏が「小久保ジャパンがやろうとしている野球が見えない」と指摘していた。
 
 全メンバー発表以前とはいえ、里崎氏がそう指摘するのは、メンバー構成から戦い方が見えないため、ギャップを感じているに他ならない。
 
 今大会の新しいレギュレーションでは予備登録投手を10人選出できることになった。侍ジャパンはその中に左腕の先発タイプとして石田健大(DeNA)、岩貞祐太(阪神)を登録している。
 
 小久保監督はケガ以外での入れ替えをしないと明言しているという報道もあったが、メンバーにいるだけで、相手打線が思い切った起用をさせなくするという側面もある。
 
 先発左腕不在の影響をどう継投でカバーできるのか。小久保監督が乗り越えるべきハードルは、相当高いものになったといえる。

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