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「再起のカギはバッティングより脚にあり」セイバーメトリクスから考える、坂口智隆復活の可能性

2012年に負った右肩の怪我以降打撃が低迷し、昨年も好調なチームにおいて蚊帳の外になってしまったかつての核弾頭、坂口智隆。そんな彼の復活の可能性をセイバーメトリクスの観点から探ってみた。

2015/01/19

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選球眼は、むしろ怪我前より良くなっている

 2014年、08年以来となるクライマックスシリーズ進出と躍進を遂げたオリックスにおいて一人蚊帳の外になった選手がいる。
 
 かつての核弾頭、坂口智隆だ。
 
 2012年にダイビングキャッチの際に右肩を地面に強打し負傷退場し、長期離脱したのが低迷の始まりだった。
 再起をかけた13年は、8月にぎっくり腰で登録抹消になると、復帰はシーズン最終盤の10月7日までずれ込むなど2年連続の故障に見舞われた。
 
 昨年は長期離脱こそなかったものの、駿太らの台頭もありスタメン出場は前年を下回る89試合に終わった。昨年の打率は3年連続の.250以下となる.235。最多安打を獲得した頃の輝きはすでになく多くのオリックスファンからは見切られた感も強い。
 
 しかし数字的には再起を感じさせる点も多い。
 セイバーメトリクスの観点から2015年の坂口復活の可能性を探っていこう。
 
 まずあげられるのが08年のレギュラー定着以来自己最高を記録したIsoD(四死球で出塁する能力を表す指標).101とK/BB(打撃のクオリティを示す指標)1.04だ。昨年の打撃成績を見るかぎり、相手から勝負を避けられていたとは考えづらく、純粋に選球眼、アプローチの向上と見ていいだろう。
 13年にもIsoD,K/BBそれぞれ.079、0.92を記録しており成長は本物だと考えられる。
 12年の怪我以降打率は低迷している坂口だが、こと選球眼においては、間違いなく全盛期より良くなっている。
 
 高打率は残せるものの1番打者としては四球を選べないことがネックになっていた坂口にとっては最大の成長だろう。

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