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脇谷、寺内、松本……。原巨人を支えた“脇役”たちは再び輝くことができるか【死亡遊戯コラム】

原辰徳前監督が率いていた頃の読売ジャイアンツから一新しようと、若手起用に積極的となっている髙橋由伸監督。当時の巨人を支えてきた3選手が、ベテランの域にさしかかり、再び1軍で輝くために今日も2軍で練習している。

2017/02/18

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常に「崖っぷち」だった脇役たち

 だが時の流れは早い。昨季はそれぞれ50試合ほどの出場で打率1割台に低迷。
 優勝を逃した球団もオフには大型補強を敢行し、本格的にチーム再生へと舵を切った。
 
 今キャンプでは彼らより10歳近く年下の選手たちが、首脳陣の熱い視線を受けているのが現実だ。
 
 求められているのは世代交代。WBCで主力組の坂本勇人やルイス・クルーズがチームを離れ、FA移籍の陽岱鋼も故障で3軍調整中。
 オープン戦では空いたポジションを巡り熾烈な争いが展開されるが、由伸監督もまずは若手を優先的に試すだろう。
 
 果たして、彼らベテランバイプレーヤーの時代はもう終わってしまったのか?
 
 いや今思えば、そのキャリアは常に「崖っぷち」だったはずだ。
 
 脇谷は30歳の時に右肘の靱帯再建手術で育成選手契約を経験。松本は2年目にようやく辿り着いた1軍デビュー戦で1塁ベースを駆け抜けた際、右くるぶし剥離骨折の大怪我。寺内にいたっては、入団仮契約会見で100人は入れる会見場に集まった記者はたったの2人だけだったという。
 
 屈辱と挫折の野球人生。終わりそうで終わらない。そんなハードな環境で10年以上生き延びてきた。今さら失うものなのなど何もないはずだ。
 
 毎年春季キャンプではWBC代表組、ドラ1やFA移籍や外国人の新入団選手が話題を独占する。
 
 だが彼ら「主役」たちだけではプロ野球は成立しないだろう。
 数年前、巨人が強かった頃は、主役はもちろん原前監督からスーパーサブと称された「脇役」の功績も大きかった。
 
 脇谷亮太、寺内崇幸、松本哲也。
 
 2017年、巨人軍の終わらない男たちの逆襲を待ちたい。

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