千葉ロッテ〝ゴールデンイヤー〟のカギは、高卒生え抜き選手のブレイクにある!!
今年も月2回ぐらいのペースで書いていく予定のこのコラム。2015年の本格始動1発目でもある今回は、年末年始に4回にわたってロングインタビューをお届けした〝大天使〟里崎智也氏との未公開コメントを織り交ぜつつ、氏が自らブチ上げたマリーンズの〝ゴールデンイヤー〟を展望してみたい。
2015/01/21
他の追随を許さない若手の少なさに募る危機感
では、我らがマリーンズに、高卒生え抜き組はどれだけいるのか。
U-21世代の選手が極端に少ないことは以前にも書いたが、大卒年齢である22歳以下の選手に限ってみれば、田村龍弘、二木康太、肘井竜蔵に、新入団の岩下大輝、香月一也、脇本直人のルーキー3人が加わった計6人のみで、これはパリーグ6球団では、ダントツ最下位の少なさ。セ・パ12球団で見ても、今季になってかろうじてヤクルトの5人を上回っただけの11位という、なかなか残念な結果がそこにはある。
豊富な資金力で質・量ともにぶっちぎるホークスが、武田翔太や千賀滉大をはじめ、総勢23人(うち育成13人)もの若手を抱えているのは、もはやしょうがないにしても、同率2位のファイターズとイーグルスがそれぞれ16人(育成は前者が0、後者が1)、バファローズが11人(同1)、ライオンズが10人(同1)と、他の4球団までもが、そろって2ケタの人員を確保していることを考えれば、たった6人というのは、いかにも心許ないと言わざるを得ないのが現実だろう。
高卒生え抜き組の活躍が、ファンのボルテージにも直結する重要なファクターである以上、〝高卒生え抜きスター〟の育成こそが、僕らがもっとも待ち望むファンサービス。観客動員の低下に対する「危機感」を表明している〝幕張の半沢直樹〟山室晋也球団社長、ならびに伊東勤監督には、僭越ながら、そこんところをぜひとも考慮していただきたいと、お伝え申し上げたい次第である。
もちろん、ファンである僕らもそれが一朝一夕でできるものではないことは、重々承知のうえ。ないものねだりをしないという意味でも、いまや数えるほどしか残っていない高卒生え抜き組の生き残りである、早坂圭介や細谷圭、青松敬鎔、金澤岳らの突然の覚醒に期待してみるのも、男のロマンには違いない。
根も葉もない(というか、どう考えたって補強ポイントが同じすぎてメリットを感じられない)マリーンズ&ベイスターズのトレード話にヤキモキするぐらいなら、もし内竜也がケガなくフル回転して、大嶺祐太、植松優友、阿部和成が、西野勇士ばりの存在感を発揮したら……などという、決してゼロではない可能性を夢想する。それこそが、誰もが野球欠乏症になりがちな、キャンプイン直前の有意義な過ごし方だと思うのだ。