激化するホークス正捕手争い。細川抜け若手にもチャンス、6人がアピール合戦
昨季限りで福岡ソフトバンクホークスを退団した細川亨。昨季は67試合でスタメンマスクを被った鶴岡慎也、30試合に捕手としてスタメン出場した高谷裕亮。この2人の他に、誰が正捕手争いに食い込んでいくのだろうか。
2017/02/22
古江美奈子
全てにおいて必要なのは技術の向上
今年の春季キャンプでは多くの若手選手がA組に選出されている。期待を込めての抜擢だが、選手たちにとってはこの上ない絶好のアピールチャンスだ。その中でも捕手4名はフレッシュな顔ぶれとなった。宮崎の地で若き正捕手争いが繰り広げられている。
7年目の斐紹は昨季、初の開幕スタメンマスクをかぶり攝津正や和田毅らベテラン投手陣をリードするも、なかなか勝利を手繰り寄せることはできなかった。ホーム開幕戦で組んだ和田は「僕が悪かったのでリードしづらかったと思う。斐紹に申し訳ない」と語っていた。2軍で経験を積んできたが、それとは違う1軍の実戦で学んだことは大きな糧となるだろう。
「昨年まではベテランの方がいて、身体を仕上げていく状態の中に自分が若手として入っていた。でも今年はみんな若い。この中では自分が一番経験していると思うし、自信もある。その分、負けないようにしないといけません」
体重を7.5キロ絞って挑んだキャンプ。キレのある軽快な動きを見せている。「やっぱり1軍での経験があるから違うな、と周りに思われるようにしたい。負けない自信はあります」と力強く話す。
その斐紹と同級生の甲斐拓也は、昨季まで「拓也」だった登録名を「甲斐」に変更して心機一転、レギュラー獲りに躍起になっている。昨季は斐紹と入れ替わるような形で6月に1軍昇格。フル出場とはいかなかったが、13試合でマスクを被った。
「ベテランだろうと同世代だろうと自分のやることは変わらないので、A組のメンバーは意識していない。必要なのは技術の向上。打撃もですけど、特に守備。キャッチングもスローイングも配球もすべて。1軍で試合に出ないと意味がありませんからね」
貪欲に1軍出場を目指し練習に励む姿からは、昨季以上の熱意を感じた。