正捕手は大野――。侍J“扇の要”となるか? 打者としての存在価値も高める「つなぎ力」
今回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの捕手は、東北楽天ゴールデンイーグルスの嶋基宏、北海道日本ハムファイターズの大野奨太、そして読売ジャイアンツの小林誠司の3人。打撃面で嶋が優位かと思われていたが、キャンプでのバッティングから現在最も正捕手に近い存在となっているようだ。
2017/02/23
軌道の意識は嶋から習得
実際、大野に訊ねてみた。
「特に右方向に打とうという意識をしているわけではないですけど、右に打つという気持ちよりもバットの軌道を意識しています。軌道を作ってあげれば、そういう右方向へのバッティングができると思ってやっています。バットの軌道をよくするためにはボールの見方、トップの位置、下半身の合わせ方、そしてミートポイントがうまく合えばと思ってやっています」
その意識は同じ代表選手である嶋から教わったという。
新シーズンに向けて技術をものにしようという姿勢はこれからの戦いに期待が持てるというものだ。
「今いいというより公式戦やシーズンが始まってどう結果を出すか」と大野は話すにとどめたが、この調子を維持していけば、守るだけの捕手ではなく、下位打線でしっかりつなぎのできる打者として存在価値は上がっていくはずだ。
正捕手は大野――。
現在のところ、それだけの状態の良さを見せつけている。
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